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PubCon Hawaii 2012 レポートの第二弾は「リンクビルディング」すなわち被リンク獲得についてです。
今回のPubConは規模は小さかったもののリンクビルディングのセッションが多くあり、その中からリンクビルディングの現状についての情報をまとめます。
リンクビルディング最新情報
● リンクは今でも重要、50%はリンクで決まる。
● リンクは今でも最も大きな影響力を持つが、リンク構築は年々難しくなってきている。
コンテンツの質やソーシャルシグナルなどかつては存在しなかったランキング指標が登場していますが、リンクはいまだに重要な要因ということです。複数のスピーカーが口にしていました。ただし渡辺隆広さんは次のように注意を喚起しています。
「リンクはやっぱり重要」であることと「リンクはればSEOは十分」はイコールじゃない
● リンクの質 + 関連性 + ナチュラルリンクの増加 + ソーシャル = ドメイントラスト
● 62%が「ブランド・画像」のリンク、対して38%がノンブランドリンク。ノンブランドリンクのうち7割が“Click Here”。
● バラエティに富んだアンカーテキストでリンクする。
何を対象にした調査かを見逃してしまいました。数字自体は重要ではありません。今までやってきたようなSEO対象キーワードだけをアンカーテキストにしたリンクは不自然で、自然に集まるリンクはこんな状態になっていると理解しなければなりません。
● ゲストポストとシンジケーションが効果的。
「ゲストポスト」は他のサイトへの寄稿のこと。シンジケーションは記事配信のこと。ともに記事作成者のプロフィールや記事の中に自分のサイトへのリンクを貼っておけば被リンクになります。海外ではポピュラーなリンクビルディングです。
● 404/301/302に向けられているリンクを発見して張り替えてもらった結果、ランキングアップできた。
404ページに張られたリンクを存在するページに直してもらうのはユーザーにとっても親切ですね。301と302は、リダイレクトを介さずに新URLへ直接リンクしてもらうことだと判断します(リダイレクトによるPageRankの喪失を防ぐため?)。
● 自分の業界をテーマにしたインフォグラフィックを公開してリンクを集める。
米国ではリンクビルディングの手法としてインフォグラフィックがすっかり定番になっています。
● リンク構築の際に気を付ける点
- コンバージョンしない、関連性のないキーワードでリンクしない
- 検索ボリュームだけに基づいてリンク構築しない
- 自分のサイトを知る
- 競合を知る
- 無駄にしているリンクを再利用する
- インフォグラフィックをテコにしてソーシャルオーソリティを構築する
● ハイパーリンクされていない言及、「サイテーション」が重要になってきた。
● ローカル検索ではサイテーションはすでにランキング要因使われている。
● ブランド名やClick Hereが自然なリンクであるようにサイテーションも自然なもので、以前ほどのキーワードのアンカーテキストは不要。
サイテーションについてはこちらの記事を参照してください。ローカル検索だけではなく通常のウェブ検索にもサイテーションが影響し始めているというのは別のカンファレンスでも同じことを言っていたリンクビルディングのエキスパートがいました。
● アンカーテキストのタイプ
- 完全一致の時代は終わり
- ブランド名
- URL・ドメイン名
- Call To Action
「Call To Action」というのは“Click Here”や“Download now”のようなリンクをクリックを促す文言です。
● ソーシャルシグナルはリンクを強化する。
● ディープリンクがさらに重要になり、70〜85%はディープリンクでよい。
ディープリンクについてはこちらの記事を参照してください。これも数字にこだわるのではなく、自然なリンクというのは下層ページにたくさん集まるということを理解することが大切です。
● SEOはもはやページレベルではなくサイトレベル。
「リンク構築」というと日本では、いかにして自然さを装った自作自演リンクを作るかというイメージが強いのではないでしょうか。
SEOコンサルタントを名乗っていても、実態は「自作自演リンク指南屋・販売屋」という人も多いですね。
海の向こうでも自作自演リンクはリンクビルディングの方法の1つだとは思いますが、とにかくあの手この手で第三者からのリンクを(Googleに対して)合法的に獲得するように戦略を練るのが実力のあるリンクビルダーであることは確かです。
明日は、PubConからもう1つのリンクビルディング情報をレポートしようと思います。