[対象: 全員]
Googleは、2011年12月に実行した検索に関する30個の改良を公式ブログで公開しました。
いくつかのアルゴリズム変更もなかには含まれています。
開発段階に社内でコードネームを使っていた改良についてはそのコードネームも教えてくれました。
日本(語)のサイトにほとんど関係ないものを除いて紹介します。
紹介の順番は公式ブログの記事とは変えて、比較的重要そうな改良から順にカテゴリにまとめて並べ換えてあります。
画像検索におけるランディングページの品質指標
[ローンチ・コードネーム: Simple]
画像検索において、ランディングページの質を解析する指標にさまざまな改善を実行した。関連性のある画像だけではなくリンク先ページの質も考慮に入れる。
画像検索でのスパム検出の強化
[ローンチ・コードネーム: leaf]
通常のウェブ検索ですでに用いているスパム検出のアルゴリズムを拡張し、画像検索でのスパム検出を強化した。
画像サイズ指標の改善
[ローンチ・コードネーム: matter]
画像検索において、画像のサイズをランキングの指標として利用する方法を改善した。大きいフルサイズ版の画像を上位に表示するようになった。
より正確な日付の表示
[ローンチ・コードネーム: foby]
検索結果のスニペットに表示する、そのコンテンツに関連付けた日付を判断するアルゴリズムをいくつか改善した。
※↓これのこと
より関連性のあるサイトリンク
[ローンチ・コードネーム: concept / プロジェクト・コードネーム: Megasitelinks]
より関連性のあるサイトリンクを出すようにアルゴリズムを改良した。たとえば検索の「場所」に設定してある地域に地理的に近い結果がサイトリンクに出ることがある。
国を限定したより正確な検索
[ローンチ・コードネーム: greencr]
.comドメイン以外で、自分の国に特定した結果だけをユーザーが見ることができるオプションを追加した。ウェブ上のドキュメントがどこ由来なのかをより適切に決定するための新しいアルゴリズムで、正確性を増した。
より多くのリッチスニペット
ショッピングとレシピ、レビューのリッチスニペットの対象になるサイトを検出するプロセスを向上した。今までよりもリッチスニペットがたくさん出るようになる。
関連検索のデータセットの改善
関連検索を探すため語句の関係性に関するデータセットを改善した。もともとの検索キーワードに関連性のあるキーワードでの結果をより適切に含めるようになった。
関連検索の改善
[ローンチ・コードネーム: lyndsy]
もともとの検索キーワードがほとんど含まれていないページでも検索結果として返すことがあったが、これを変更して控えめにし検索キーワードが含まれていないページをこれまでより返さないようになった。
ソフト404の検出
ソフト404の検出能力を、特にロシア語とドイツ語、スペイン語で改善した。
ソフト404とは、ページが見つからないエラーを表すときに404ではなく200のHTTPステータスコードでエラーページを表示させることで、ユーザーにはエラーページに見えるが検索エンジンには(たとえエラーメッセージのページを表示していても)正常に返されたページに認識されてしまう。
※「ソフト404」についてはこの記事とこの記事とGoogleのヘルプを参照
オートコンプリートのインフラストラクチャの改善
検索ワードの前に現れる語の入力の訂正を処理するオートコンプリートのアルゴリズムを改善した。
日本語でのGoogleインスタント検索の改善
IMEを利用しているときのGoogleインスタント検索の日本語処理能力を向上した。
検索結果ページの+1ボタンの調整
マウスホバーした時かすでに+1してある時だけに+1ボタンを検索結果ページに表示するようになった。
※Web担の連載コーナーで紹介しました。
セーフサーチ
[ローンチ・コードネーム: Hoengg / プロジェクト・コードネーム: SafeSearch]
セーフサーチを「強」にしている時に、検索によってはフィルタリングがより適切になった。
新しい地域での暗号化検索
SSL検索が、英・独・仏でも標準になった。
※Google.comに加えて、google.co.ukとgoogle.de、google.frでも標準になりました。やはり日本でもSSL検索が導入間近かもしれませんね。
モバイルのブラウジング高速化
[ローンチ・コードネーム: old possum / プロジェクト・コードネーム: Skip Redirect]
スマートフォン用のコンテンツにスマートフォンをリダイレクトしている場合は、リダイレクトを介さずにスマートフォン用ページに直接検索結果からリンクする。
※スマートフォン専用Googlebot-Mobileの導入に伴って取り入れた機能です。このブログでは触れませんでしたが公式ブログでは紹介されています。
以下は、説明を省略した変更です。
- Live results for NFL and college football(NFLとカレッジ・フットボールのライブ結果)
- Better lyrics results(歌詞の検索結果の改善)
- Better spell correction in Vietnamese(ベトナム語のスペル訂正の改善)
- Upcoming events at venues(開催間近のイベントの情報をパネルに表示)
- Improved Hebrew synonyms(ヘブライ語の同義語の改善)
以下は、個別の記事として紹介された変更です。
日本語での説明は省略します。
下の2つは、このブログでも取り上げています。
- Flight results on google.com(google.comでのフライト検索の標準表示)
- Graphing calculator(検索結果での関数のグラフ表示)
- Google Goggles 1.7(Googleゴーグル 1.7)
- Tablet image results carousel view(タブレット端末での画像検索結果の回転表示)
- Updated maps for UK, Germany, Finland and Sweden(英国・ドイツ・フィンランドの地図の更新)
- Faster movie search on mobile(モバイルでの動画検索の高速化)
- Public Data Explorer revamp(パブリック データ エクスプローラの改良)
- Author Stats in Webmaster Tools
⇒ 著者の情報統計をGoogleウェブマスターツールがレポート開始 - Smartphone Googlebot-Mobile
⇒ Google、スマートフォン版Googlebot-Mobileを導入
個人的には、適切になった日付表示とSSL検索の米Google以外への導入が気になりました。
あなたにとって重要な意味を持つ改良には何がありましたか?