[対象: 中〜上級]
Googleアナリティクスが、ユーザーインターフェイスを更新し操作性を向上させました。
と同時にレポート表示をスピードアップさせました。
ユーザーインターフェイスの改良
まず真っ先に気付くのはナビゲーションバーのメニューアイコンではないでしょうか。
視線を固定する役割を果たして見やすくなったように感じます。
指数の比較をドロップダウンで選べるようになりました
また集計単位の「時間別・日・週・月」をボタンで選択できるようになりました。
1アクション少なくなって楽チンです。
それに集計単位の切り替えはこれまで薄いアイコンで認識しづらかったですね。
グラフの表示形式をアイコンで選択できるようになりました。
これも1アクション減ってすぐに切り替え可能です。
設定変更ページへのリンクが「歯車」のアイコンから「アカウント管理」のテキストに変わりました。
個人的にはこれがいちばんヒットしました。
「歯車」アイコンは認識しづらくて、覚えるまで管理ページへの行き方を何回探したことか。
まして、Googleアナリティクスに不慣れなユーザーはこのアイコンが管理ページに続くとは気付かない気がします。
デザイン(=格好良さ)を優先してIAを無視した典型的な悪例ですね。
ここまで紹介した以外にも細かなところでUIが改善されています。
僕たちが意識しないところで使い勝手が良くなっている部分もありそうです。
スピードアップ
レポート表示の速度が向上しました。
キャッシュ機能が加わりGoogleアナリティクスを立ち上げている間はほとんどのデータが背後で使っているコンピュータにキャッシュされます。
すでにできあがっているデータを表示するわけで、体感できるほど速くなったように僕は思います。
ページ下にはレポートを作成した時間が表示され手動で更新することもできます。
またレポートが瞬時に表示されな時は進行度合いをプログレスバーが指し示します。
待ち時間があとどのくらいなのか分かるのはストレスが減りますね。
大規模なデータの集計が必要な時は「fast-access mode(ファスト・アクセス・モード)」と呼ぶ方式が採用されます。
250,000訪問を超えるデータを計算する時は、従来は、ランダムに抽出した250,000の訪問によって見積もった数値を表示していました。
大量のデータを計算すると時間がかかるため、いわゆる「サンプリング」データを利用して計算にかかる負担を軽減して速度を上げていたわけです。
テストによればサンプリングであっても高い正確なデータを返していたようです。
とはいえ、完全なデータを利用して計算していないことは事実ですから、正確性が下がることは否定できません。
スピードを取るか正確性をとるかのトレードオフですね。
新しいファスト・アクセス・モードでは、いくつのサンプリングデータに基づいて計算されたかを表示します。
さらにサンプリングデータの数を調整できます。
左にずらしてサンプリング数を減らせば表示速度が上がります。
そのかわり正確性は下がります。
反対に右にずらしてサンプリング数を増やせば正確性は上がります。
でも表示速度は下がります。
自分で選択できるところが“ミソ”ですね。
ただこのファスト・アクセス・モードは今後数週間かけて展開するようで、この記事を書いている時点で僕のGAではまだ見ることができませんでした。
そんなわけで公式ブログの記事にある画像をお借りしたため英語の画面になっています。
ユーザーインターフェイスの変更とともにスピードアップによってGoogleアナリティクスの使い勝手が飛躍的に向上しました。
新バージョンに導入した数々の新機能といい今回の2つの改善といい、Googleアナリティクスチームの意気込みが伝わってきますね。
P.S.
うれしい半面、GAが初めてのサイト管理者向けに操作マニュアルを1週間前に完成させたばかりなのにUIが変わってしまってショックも受けてます。
特に最近のGAは進化スピードが速すぎます。