サンプルを提示する、不自然リンクへの再審査リクエスト不合格通知が送られてきた

[対象: 上級]

今までの文面とはまったく違う、新しいタイプの再審査リクエストの不合格通知を今日は紹介します。

一時期ほどの激しさは収まった感があるものの不自然なリンクに対するGoogleからの警告は今でも続いています。

警告が届いたときは手動の対応を解除してもらうために問題となるリンクを取り除いて再審査リクエストを送らなければなりません。

努力のかいもなく再審査が認められなかったときには不合格通知が送られてくるわけですが、従来のものとは異なる、不自然リンクの不合格通知を入手することができました。

どんなメッセージなのかまず読んでみてください。

今までは違う、不自然リンクの再審査リクエスト不合格通知

サイトオーナー様,
ご連絡いただき、誠にありがとうございます。

貴サイトを確認しましたが、現在も Google のウェブマスター向けガイドラインの品質に関するガイドラインに違反しています。
ガイドラインにつきましてはこちらでご覧ください。
http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=35769#3
これらのガイドラインでは、ウェブスパムから検索結果を守るために Google による手動の対応が行われる可能性のある不正行為について概説しています。また、この再審査リクエストの結果につきましては、このメールに加えて、ウェブマスターツールにメッセージが送られています。

具体的には、あなたのサイトへの人為的または不自然なリンク(PageRank を操作する意図で設定された可能性があるもの)がないかどうかをご確認ください。
不自然なリンクの例としては、PageRankを転送するリンクの売買やリンクプログラムへの参加などが挙げられます。
これらの手法につきましては、こちらのヘルプ記事をご覧ください。
http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=66356

貴サイトへの不自然なリンクが含まれるページの具体例は次のとおりです。
http://www.unnaturallink1.com/hoge1.html
http://www.unnaturallink2.com/hoge2.html
http://www.unnaturallink3.com/hoge3.html

貴サイトへのリンクを確認するには、ウェブマスター ツールから次の手順でリストをダウンロードしてください。
1. ウェブマスター ツールにログインし、該当サイトをクリックします。
https://www.google.com/webmasters/tools/
2. 左メニューから[トラフィック]をクリックし、[サイトへのリンク]をクリックします。
3. [リンク数の最も多いリンク元]の下にある[詳細]をクリックします。
4. ページ上部にある[その他のサンプル リンクをダウンロードする]をクリックします。

Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反しているすべての違反箇所(提示した例がすべてとは限りません)を修正していただきますようお願いします。ウェブマスターツールからダウンロードできるリンクはサンプルとなりますので必ずしも全てのリンクを網羅しているとは限りません。ダウンロードしたリンクだけを対処するのではなく、ご自身で把握されていない場合はSEO施策の依頼先に問い合わせるなど、ガイドライン違反となるすべてのリンクを対処してください。また、あなたのサイトへの不自然なリンクが設置されているサイトの所有者への連絡方法は、こちらを参考にしてみてください。
http://support.google.com/websearch/bin/answer.py?hl=ja&answer=9109

修正が完了したら、行った修正事項を詳細に記し、このメールに返信してください。
再審査は、不自然なリンク操作の改善が見られた場合のみ行います。もし取り除くことのできないリンクが存在する場合は、そのリンクの状況について詳細な説明(そのリンクが設置された経緯、そのリンクを取り除くために行った対応など)をご返信ください。記述方法につきましては、ウェブマスターヘルプフォーラムにてご紹介している再審査リクエストの記述方法を参考にしてください。
Google 社員によるウェブマスターの豆知識: 再審査リクエストをお送りいただく際の注意点「不自然なリンク操作に関するガイドライン違反について」
https://productforums.google.com/d/topic/webmaster-ja/NotEbnFLKw8/discussion

もし対応方法について解決策が見えない場合は、ウェブマスターヘルプフォーラムのご利用をご検討ください。こちらには、経験豊富なウェブマスターが多く参加されており、Google 社員も参加しております。サイト名を明かせない場合でも、届いたメッセージやどのような対応をしたのかを記述することでさらなるアドバイスが貰える可能性がより高まります。
https://productforums.google.com/forum/#!forum/webmaster-ja

以上、どうぞよろしくお願いします。

Google サーチクオリティチーム

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従来の不合格通知とは異なる点

いくつかの点で僕たちが知っている不合格通知のメッセージとは異なっています。

  1. 不自然リンクのサンプル
  2. 問題となっているリンクの確認手順
  3. 通知と返信の方法
  4. 日本語版ヘルプフォーラムでのヒントとなる投稿の紹介

1. 不自然リンクのサンプル

まず注目すべきは、Googleが問題視しているリンクを3本、サンプルとして提示していることです(URLは架空のものに変えてあります)。

貴サイトへの不自然なリンクが含まれるページの具体例は次のとおりです。
http://www.unnaturallink1.com/hoge1.html
http://www.unnaturallink2.com/hoge2.html
http://www.unnaturallink3.com/hoge3.html

この後に「提示した例がすべてとは限りません」と断っていますが、具体的な例を教えることは今までにはなかったことです。

2. 問題となっているリンクの確認手順

ウェブマスターツールのリンクレポートの入手方法を説明しています。

気になるのはこの部分です(太字強調は僕による)。

ウェブマスターツールからダウンロードできるリンクはサンプルとなりますので必ずしも全てのリンクを網羅しているとは限りません。ダウンロードしたリンクだけを対処するのではなく、ご自身で把握されていない場合はSEO施策の依頼先に問い合わせるなど、ガイドライン違反となるすべてのリンクを対処してください。

リンク調査はウェブマスターツールのデータを利用するとMatt Cutts(マット・カッツ)氏をはじめ複数のGoogleの社員から何回か言われてきたはずです。
しかしそれだけでは不十分なことがあるということになりますね。

サードパーティ性のバックリンク調査ツールも使う必要が出てきそうです。

もっともすでに使っている人もいるでしょうが、どうしても手動対応が解除されない場合はウェブマスターツールのデータだけではやはり足りないと考えて間違いないように思えます。

3. 通知と返信の方法

この返信はGoogleウェブマスターツールには届いていません。
ウェブマスターツールに登録したメールアドレス宛にメールとして届きました。

メールの件名は以下です(ID番号らしき最初の数字とドメイン名は変えてあります)。

RE: [0-12345678901234] Reconsideration Request for http://www.example.com/

そして、再審査の依頼はフォームからではなくメールに返信するように指示しています。

修正が完了したら、行った修正事項を詳細に記し、このメールに返信してください

送信元のメールアドレスは、普段送られてくる「wmt-noreply@google.com」からではなく別のメールアドレスからでした。

後で考察するように再審査リクエストの担当者と個別に直接やり取りできる可能性を伺わせます。

ちなみに定形文の不合格通知も数日後にGoogleウェブマスターツールに届いたとのことです。
メールに書かれている下の部分のことでしょう。

この再審査リクエストの結果につきましては、このメールに加えて、ウェブマスターツールにメッセージが送られています。

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4. 日本語版ヘルプフォーラムでのヒントとなる投稿の紹介

日本語版のGoogleウェブマスター向けの公式ヘルプフォーラムでのGoogle社員、kakaさんからのアドバイスを参照先として掲載しています。

これも後で考察しますが、日本独自の再審査リクエスト対応と判断できる材料です。

個別の対応を日本語でもテスト中か?

ガイドライン違反を解消できず同じ問題に対して複数回の再審査リクエストが送信されてきた場合は、処理プロセスを改善するために一部のサイトを対象にもっと細かな情報を提供したり個別にやりとりしたりすることをGoogleのウェブスパムチームは試験的に始めています。

ただしこれは英語のサイトに限られていました。

個別対応が日本にも(テスト的に)導入されたと判断して間違いないでしょう。

この新しい返信メッセージの少なくとも一部が日本独自であることは、日本語版ヘルプフォーラムの投稿の紹介からも明らかです。

今後の進展を含め新たな情報が手に入れば可能限りレポートしたいと思います。

不合格通知として同じように個別の対応を経験した人がいたらぜひとも共有してください。