Googleが文字入力不要のreCAPTCHA、“No CAPTCHA reCAPTCHA”を公開

[対象: 中〜上級]

Googleは文字の入力を必要としない、新しいreCAPTCHAのAPIを公開しました。
No CAPTCHA reCAPTCHA」と名付けています。

英語版のウェブマスター向け公式ブログで発表がありました。

従来のreCAPTCHAは人間であることを文字入力で証明

従来のreCAPTCHAは、表示された文字列を入力することでロボット(自動プログラム)ではなく人間であることを証明していました。

従来のreCAPTCHA

ところが人工知能技術の発展により、ロボットが非常に高い確率で文字列を判読できるようになってきました。
結果として、スパム防止としての機能が低下してしまいました。

そこでGoogleは、reCAPTCHAを改良したのです。

No CAPTCHA reCAPTCHAはチェックボックスで、人間であることを証明

新しいreCAPTCHA、No CAPTCHA reCAPTCHAはチェックボックスによって、ロボットではなく人間であることを証明します。

No CAPTCHA reCAPTCHA

No CAPTCHA reCAPTCHAでは文字入力が不要になりチェックボックスを入れるだけなので操作が極めて簡単です。

また従来のreCAPTCHAは、人間でも判読が難解な文字列をときおり提示します。
こうしたうっとおしさからも解放されます。

文字入力とも併用

文字入力を完全に廃止したわけではありません。
人間なのかロボットなのかを確信を持って判断できないときは、従来の文字入力も併用して確認させます。

モバイルフレンドリーな画像reCAPTCHA

さらに使いやすい形として画像によるreCAPTCHAも試験しています。

猫の写真を選ばせるreCAPTCHA

提示されたものと同じものが写っている写真を選ばせます(ここではネコ)。
スマートフォンでは、画像をタップするだけで選択できるので操作が楽です。

画像認識は高度な技術なので、安っぽいプログラムでは簡単には対応できないでしょうね。
Googleは画像認識の研究にも力を入れていて、1枚の写真のどこに何が写っているかを認識したりその写真に合った説明文を自動で作ったりする技術を開発しています。

SEOとは直接の関係はなかったのですが、サイト運用しているなかでロボットによるスパムを防止するうえでreCAPTCHAを利用することがあるだろうし、ユーザーとしてもreCAPTCHAに出会う場面がたびたびあるはずなので、この記事で取り上げました。

ウェブが使いやすくなることはいいことです。
WordPressのコメントスパム防止のプラグインに早く実装してほしいものです。

新しいNo CAPTCHA reCAPTCHAに関する詳しい情報は、公式アナウンスGoogleのreCAPTCHAサイトをご覧ください。