[対象: 上級]
Googleは、Structred Snippets と呼ぶ新しい機能を導入したことをGoogle Research Blogでアナウンスしました。
Structred Snippets(日本語では「構造化スニペット」という訳になるでしょうか)、ユーザーにとって関連していて興味を持ちそうな“事実”としての情報を、検索結果のスニペットに組み込む機能です。
構造化スニペットは数週間前からすでに導入されており、このブログでも記事にしています。
表形式のデータを抽出・理解
構造化スニペットの一例を見せます。
“world cup soccer”で出てくる構造化スニペットです。
ワールドカップ サッカーのチーム数や直近の優勝国が表示されています。
“california wine”で出てくる構造化スニペットです。
カリフォルニアワインの地域やぶどう園の広さが表示されています。
“ninetndo 3ds”で出てくる構造化スニペットです。
ニンテンドー3DSのスペックが表示されています。
構造化スニペットを生成するためにGoogleは、ウェブページに書かれている表形式のデータを抽出して理解します。
これらは機械学習で処理されます。
品質と関連性を高めるために、どんな事実を表示するかを判断するための専用のアルゴリズムも用いられます。
「Structured」(構造化)という用語が入っているので、schema.orgのような「Structured Data」(構造化データ)と関係があるのかと思ってしまいますが、構造化データにはなんら依存していません。
先に説明したように、表形式の抽出・理解と独自のアルゴリズムによるものです。
上で見せた構造化スニペットの3つの例はすべてWikipediaからのものでした。
しかし表形式のデータを処理するので、対象となるページはWikipediaからである必要はありません。
こちらはWikipediaではないサイトのページに表示されている構造化スニペットです。
構造化スニペットは今のところ英語でのみ利用可能とのことです(日本語でも表示されるという話も聞きましたが僕は確認できていません。見つけたら教えてください)。
構造化スニペットが検索ユーザーにとってどのくらい役立つのかという点に関しては、僕は懐疑的です。
でも、一般ユーザーは“普通にあるもの”として特に意識することなく利用するかもしれませんね。
いずれにしても、モノゴトの情報を抽出し整理するGoogleの技術力の発展の具現化という点に関しては、構造化スニペットは注目に値します。