[レベル:上級]
※このブログの記事は難易度が比較的低いものから高いものまでさまざまです。
そこで今週から投稿日の下に(僕が判断した)難易度を記載しています。
この記事のように「上級者向け」については理解できなくても問題ないことが多いですが、ワンランク上のレベルを目指すならしっかり読むといいです。
Googleウェブマスターツールに「URLパラメータ」という機能が追加されました。
正確に言うと、追加というよりは以前からあった「パラメータ処理」機能を改良させたもので、併せて名称を変更しました。
しかし改良と呼べないくらいの大きな機能拡張になっています。
「URLパラメータ」を利用する目的は重複コンテンツの解消です。
検索結果の操作を狙った悪質なものでない限りは、重複コンテンツでペナルティを受けることは通常ありません。
しかし重複コンテンツが多数発生すると、リンクの分散(=PageRankの分散)やクローリング・インデックス効率の低下などの問題を引き起こし、結果的に悪い影響をランキングに及ぼすことがあります。
特に、多数の種類のパラメータがURLに付く大規模なECサイトの運用者なら絶対に使いこなしたい特徴が「URLパラメータ」には加えられています。
詳しい特徴や操作方法は、Googleのウェブマスター向け公式ブログのアナウンスとヘルプ(※日本語あり)、Search Engine Landの解説記事を見てもらうとして、この記事ではざっと概要を見ていきます。
「URLパラメータ」は、「サイト設定」メニューにあります。
重複コンテンツを発生させているかもしれないとGoogleが検出したパラメータが一覧表示されています。
上のキャプチャでは処理方法を僕がいじってしまっていますが、初期設定では多くが「Googlebotが決定」になっていてGoogleの判断に任せるように設定されています。
Googleに任せっぱなしだとこちらが望むように処理してもらえないことがありえるので、自分で設定変更できます。
Googlebotのクロール対象(パラメータの処理方法)は大きく2種類に分けられます。
1つは「1つの代表URL」です。
これはパラメータが付いていてもコンテンツが(ほとんど)何も変わらない場合です。
トラッキング用のパラメータなどですね。
編集画面で「URLの例を標示」リンクをクリックするとGoogleがクロールした具体的なURLの例が表示されます。
これでどのURLを指すのか確認できます。
もう1つは、パラメータによってコンテンツが変化する場合です。
こちらはさらにオプションがあります。
パラメータがページのコンテンツに与える影響、つまり何のためのパラメータなのかを以下から選択します。
- 並べ替え
- 絞り込み
- 指定する内容
- 翻訳
- ページ指定
- その他
そしてそのパラメータが付いたURLに対して、Googlebotがどれをクロールするのかを以下から設定します。
- Googlebotが決定
- すべてのURL
- 値が指定されているURLのみ
- クロールしない
この辺の利用ケースや使い分けは公式ブログの説明やヘルプを確認してください。
具体例とともに解説されています。
「URLパラメータ」は難易度が高いかもしれませんが、初めにも言ったように規模の大きなECサイトを運用しているなら、確実にマスターしたい機能です。
日本ではとかく重複コンテンツに無頓着なサイト管理者が多いように思います。
先日もセミナーで使うテキストの材料として大手のECサイトを調べていたところ、重複コンテンツが発生しているサイトや不適切に対処しているサイトがいくつもありました。
これを機会に重複コンテンツについて勉強しなおしてみるといいと思います。
なお、重複コンテンツの解消にはrel=”canonical”タグも効果的です。
URLパラメータと併用することでGoogleに追加の情報を伝えることができます。
併せて使うことが推奨されています。