一般的に言えば、ドメインは古ければ古いほど検索エンジンの評価が上がるとされています。
ランキングを決める要因の一つとして、ドメインの年齢を表す「ドメイン・エイジ」というSEO用語があるくらいです。
では、リンクの年齢を意味する「リンク・エイジ」はランキングにどのように関わってくる(あるいは関わらない)のでしょうか。
ワインのように月日が立つほど熟成しておいしさが増すように価値が上がるのか、それともパンのように放っておくと硬くなって、しまいにはカビが生えて食べられなくなるように価値がなくなってしまうのか、どちらなのでしょうか。
WebmasterWorldのフォーラム管理者のtedsterは、検証して確認したわけではないけれど、Googleが申請した特許と自身の経験から次のような4つの可能性が考えられるとスレッドを立てています。
- 月日が経過してバックリンクが同じ場所にとどまり続けると、順位の上昇を多少もたらす。変動せず安定していることが判明すればトラスト(信頼)が増すから。
- リンク元のページが公開されてから時間が過ぎて、誰も見なくなり、更新もなく、新たなリンクが張られることもなくなった場合、そのページから張られたリンクは次第に評価を失っていく。
- “freshness(新しさ、新鮮さ)”が問題になる状況では、発見された時に最新のリンクであるということが非常に効力を持つ。
- (経過時間には直接関係なく)リンク元のページの評価が上下したとき、つまりリンク元のページの被リンクの数が変わったときにリンクの価値が変化する。
リンクエイジがランキング付けのアルゴリズムに含まれているとしても、単純に「古いからいい」、「新しいからいい」とは言えなさそうですね。
他の状況や条件が考慮された上で、判断されるのではないでしょうか。
たとえば、サイトのトップページに掲載する「新着」コーナーに設置したリンクは頻繁に入れ替わるので、被リンクとしての効果は低いように感じます。
トップページからのリンクは評価が高い場合が多いのですが、新しくてもすぐに消えてしまうこのようなリンクは価値が低そうです。
でも、トップページのコンテンツ部分から張られたリンクは年月が経っても評価を保ち続けるでしょう。
これはGoogleが申請した特許からも推測できます。
一方でQDFに代表されるように、トレンドになっている検索にはリンクの新しさが重要になってきます。
短期間に多くの新しいリンクが集まることが上位表示の要因になりますね。
トレンドとは関係なさそうな一般的なワードでも、短い時間の中で一気に大量のリンクが張られると突然順位が上がることがあります(ほんの一時で、たいていすぐに消えますが)。
古いと価値が下がるだろうリンクの例は、ページ数が増えていくタイプのカテゴリやサイトから張られたリンクです。
分かりやすいのが登録型ディレクトリです。
自分のサイトを申請して登録してもらっても、次から次へと新しいサイトが登録されて、自分のページはどんどん下に下がっていき、2ページ目、3ページ目へとリンク階層の深いページへ移動していきます。
こんなケースでは、古いことがプラスになるようには思えません。
そのうちインデックスされないほど深い階層へ追いやられることもあります。
こうなるとリンクエイジどころの話ではありませんね。
まとめると、リンクの年齢、リンクエイジはランキング決定のアルゴリズムになっているのは確かっぽい。
しかし、「古いほうが評価が高い・新しいほうが評価が高い」とは一概に言えず、他の要因と絡んで価値が決められるようだ、と言えそうです。