SEOにおいては同じサイト内から張られたリンク、いわゆる内部リンクも外部リンク同様に重要だということは僕のブログ読者なら十分に認識しているはずです。
内部リンクを少しいじっただけでランキングが上がることもあります。
では、1つのページからあちこちのページに内部リンクを張りまくるのはどうなのでしょうか?
内部リンクをたくさん張れば張るほどいいのでしょうか?
こんな疑問に対してWebmasterWorldのフォーラム管理者は、1つのページから数多くの内部リンクを張ることには2つのデメリットがありうると答えています。
- リンク先ページに渡されるPageRankが分割されるので、リンク先ページの重要性が薄れる。
- アンカーテキストにするキーワードが増えることによって、リンク元ページのキーワードが多種多様になりリンク元ページ自身のテーマに対するキーワードの関連性が薄れる。
リンク先ページへ均等に渡されるのがPageRankのもともとの仕組みです。
現在はリンクの形態やユーザーの行動などの要素、あるいは出現位置に応じて変化を加えていると推測されますが、それでも1つのページにあるリンクの数が増えれば増えるほどリンク先ページが受け取れるPageRankは分割されて減っていくと考えていいでしょう。
したがって、SEOの観点から見た場合は、内部リンクを張りすぎると1本あたりのリンクの効果が薄れることになります。
「内部リンクを増やす」ということはアンカーテキストに使うキーワードが増えることになります(画像やURLということもありますが、ここでは置いておきます)。
内部リンクを張ることでリンク元ページのテーマとは関係のないキーワードを記述してしまうことは、検索エンジンに対してテーマをぼやけさせてしまうかもしれません。
極端な例になりますが、「ハワイ旅行」について書いているページに突如「加湿器」が登場したら明らかに変ですよね。(こういうワードサラダ系のツールを使ってスパムSEOをやっている業者もいますが、効果があるなしにかかわらず手を出さないようにしましょう。)
内部リンクか外部リンクかに限らず、1つのページからいくつまでならリンクを張ってもいいのかという質問をよく受けます。
「何本までなら大丈夫」「何本が最適」という答えはありません。
ページの内容やコンテンツの量によっても変わってきます。
自分のサイトの過去の人気コンテンツをまとめた記事や外部のお役立ちサイトの紹介記事であれば、リンクの数は普通より多くなるでしょう。
200文字の記事から30本のリンクが張られているのと2,000文字の記事から30本のリンクが張られているのは、違うでしょう。
1ページからの適切なリンクの数に悩んだら、検索エンジンのことを脇においてSEOをまったく無視したらどうか?、という気持ちで考えてみるといいです。
格好つけた言葉で言えば「ユーザー目線」ですね。
そのリンクがユーザーにとって意味のあるものなのか、見やすいものなのか。
でもこれはキレイごとではなくて、ユーザーが求めていることを検索エンジンは実現できるように努力しているわけですから、間違っていないと思います。
もちろん僕たちにとってSEOも無視できません。
内部リンクの数を考えるときは、「ユーザー目線」+「上で説明した1と2」の両方を考慮するのがいいでしょう。