[レベル:全員]
先週の金曜日にGoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏が、Google+のHangoutを利用してウェブマスター向けのQ&Aビデオチャットを開きました。
これに参加したのでその時に教えてもらったことをシェアします。
WordPressに自動挿入されるrel=”prev”/”next”
僕 (以下、KS):WordPressには、rel=”prev”とrel=”next”がすべてのページに自動的に挿入される。ページ送りのあるアーカイブページやカテゴリページなら良いことだけど、個別記事にも入ってしまう。個別記事は互いに無関係なので被リンクの統合など、ひとまとめにしてほしくない。マイナスな影響が起こりそうか?
John Mueller氏 (以下、JM):Joostが、この問題を解消するパッチを作ったはずだ。それを当てるといい。
KS:パッチを当てないままだとどうなる?
JM:認識しているはずだから問題が起こらないように対処するだろう。
WordPressには、パージネーションを正しく処理するようにGoogleがサポートを始めたrel=”prev”とrel=”next”が自動的に挿入されます。
個別記事のようにページ送りでないページにも入ってしまうので、問題が起こるかもしれない心配があります。
WordPressのエキスパートとして有名な Joost de Valk 氏がいち早くこの問題に気付いて、自身が開発したプラグインで修正できるようにしました。
インストールしてみたところ、個別記事から rel=”prev”/”next” が取り除かれていることを確認しました。
またValk氏は、WordPressの開発側にこの問題を解決するよう提起しています。
次のWordPressのバージョンではrel=”prev”/”next”が削除されるようです。
不安な人はValk氏が作った WordPress SEO をインストールするといいでしょう。
でもそのままにしておいても大丈夫そうなので、次のバージョンのWPが出るまで待つという選択肢もあります。
titleタグの書き換え
KS:最近、検索結果でのtitleタグの書き換えが激しい。検索クエリに応じて適したタイトルに置き換えてくれるのは分かるけど、ときとして望まないように変えられてしまう。防ぐ方法はないのか?
JM:重複したtitleタグがサイト内でたくさんある場合に書き換えが起こることが多い。またtitleタグが長すぎる場合にも起こりやすい。
KS:重複してなくても書き換えられてしまうから困ってるんだよね。
JM:それは英語のサイト? 日本語のサイト?
KS:日本語のサイト。
JM:具体例をヘルプフォーラムで挙げてみてほしい。
KS:日本のヘルプフォーラムに挙げるべきなんだろうけど、日本のGoogle社員はめったに出てきてくれないんだ。
JM:英語のフォーラムでもいいよ。
ということで、Googleのtitleタグの書き換えに困っているみなさん、自分のサイトを出して構わないなら、おかしなふうに書き換えられてしまうページのURLと、その時の検索キーワード、本来のtitleタグを教えてください。
米国版の公式ヘルプフォーラムに投稿して調べてもらいます。
不自然なリンクへの警告を無視したら?
KS:Googleウェブマスターツールに不自然なリンクに対する警告が届くようになっている。警告を無視して何も対処しなかったらどうなるか? 知り合いがこの警告を受けたのにほったらかしにしておいたところ、順位が下がるどころか上がったらしい。
JM:必ずしも(ペナルティのような)アクションを起こすわけではない。しかしそういったリンクを無効化することもある。
順位が上がったとしたらそれは別の要因によるものだろう。
だだそのままにしておくとそれなりの対応をすることもあるから、よく調べて問題を解消したほうがいい。
有料リンクや自作自演リンクのような不自然なリンクを、外部サイトに張っているサイトと外部サイトから受けているサイトの両方に、Googleウェブマスターツール経由で警告メッセージをGoogleは送りはじめています。
そのままにしておいてもランキングには変化がないという報告も受けているので、質問してみました。
100%の確証が持ててかつ悪質でない限りはペナルティを与えるということはないんじゃないかと、個人的に推測しています。
でもリンクが無効化されることはありそうですね。
警告を受けた理由が操作目的のリンクであることを自分で認識しているなら、撤去して再審査リクエストで連絡することを推奨します。
Googleを怒らせてペナルティを受けてからでは遅すぎます。
ツイートでの言及がランキングに与える影響
KS:GoogleはTwitterとの提携を更新しなかったから、Twitterの生のデータを手にできなくなっている。それでも依然としてツイートでのURLの言及はウェブ検索のランキングに影響しているのか?
JM:ツイートを普通のウェブページのようにクロール・インデックスしているから、ツイートの中にあるリンクを今でも認識できる。以前と変わっていない。
KS:前とまったく同じなの?
JM:技術的には違くなっているかもしれないが、同じように評価している。
Googleは、Twitterとの提携を更新しませんでした。
結果として、ツイートのフィードデータを直接入手することが今は不可能になっています
ツイートの中のURLはウェブ検索の順位にも影響していることが明らかになっていますが、フィードデータを直接得られなくなっている現在でも前と変わらない状態のようです。
ただGooglebotがクロールしてからのインデックスになるので、直接フィードから読み取る場合とでは反映される速度に違いがあるんじゃないですかね。
カフェインでGoogleのインデックスが速くなったとはいえ、膨大なツイートが毎秒出現しているわけですからフィードをそのまま手にできる方が速そうだし、Twitterのサイトは決してクローリングしやすい構成になっていないようです。
John Mueller氏は、これまでに何度もHangoutで世界中のウェブマスターを相手にQ&ビデオチャットを開いています。
僕は今回が4、5回目の参加で、彼にはいつも質問に答えてもらっています。
ユーザーサポートにとても熱心なのがいいですね。
Googleの社員と直接話せるツールを提供してくれたGoogle+にも感謝です。