[対象: 上級]
Googleは、“In-depth articles”という新しい機能をウェブ検索に導入することを発表しました。
- Discover great in-depth articles on Google – Inside Search
- In-depth articles in search results – Official Google Webmaster Central Blog
以前にテストが目撃されおり、正式導入になりました。
In-depth articlesとは
In-depth articlesとは、広範のトピックについて深く掘り下げた記事を、通常のウェブ検索結果とは別枠で検索結果に差し込む機能です。(日本語読みすると「イン・デプス・アーティクル」)
下のスクリーンショットは、「censorship」(検閲)を検索したとき表示されるIn-depth articlesです。
censorshipのような幅広いテーマを扱ったコンテンツは記事に限らず、ウェブ上に非常にたくさん存在します。
なかには、より深く突っ込んだ中身のコンテンツを探し求めている検索ユーザーがいるはずです。
そこで、In-depth articlesは、そのなかから質が高く、深く掘り下げて書かれている記事をえりすぐって検索結果に表示します。
Search Engine Landが手にしたGoogleからの追加情報によると、In-depth articlesは検索結果ページの真ん中に出てくるだろうとのことです。
関連記事とは違ってページの下ではなさそうです。
【UPDATE】
通常のウェブ検索の後、検索結果ページの下に出ています。
In-depth articlesに選ばれる条件
In-depth articlesとして選ばれる記事は、一見すると、大手のニュースサイトに掲載された記事に限られると思ってしまうかもしれません。
しかし、そうではなさそうです。
有名なニュースサイトやメディアサイト、著者による記事はもちろんのこと、さほど名が知られていない地方のニュースサイトや個人ブログであったとしても、質が高く、掘り下げて書かれていればIn-depth articlesの対象に選ばれることがあるようです。
In-depth articlesに掲載するサイトのリストがあらかじめ準備されているわけではありません。
該当する記事をアルゴリズムが見つけ出します。
また、新しさは重要ではなく、関連があると認められれば公開してから数ヶ月、ときには数年に渡ってIn-depth articlesとして表示されることもあります。
Googleにシグナルを送る
In-depth articlesの対象になる優れた記事であることをGoogleのアルゴリズムに的確に伝えるために、次の仕組みの実装をGoogleは推奨しています。
- schema.orgのArticleでマークアップする。
特に次の属性が重要:- headline
- alternativeHeadline
- image
- description
- datePublished
- articleBody
- 著者情報を設定する。
- ページネーションしている記事ではrel=”prev/next”を設定する。またはビューオールページを構成する。(rel=”canonical”を正しく使うことも大切。)
- 組織のロゴをschema.orgでマークアップする。
- 会員登録したユーザーだけが記事を閲覧できるサイトでは、First Click Freeを採用する。
詳しくはヘルプ(現在は英語のみ)を参照してください。
Google.comから導入開始
まずは、米Google (google.com) の英語の検索から導入が始まります。
よくあるパターンです。
評判がよければ、他の国・他の言語へも展開されるでしょう。
僕たちが今から準備に取り掛かるべきどうかですが、余裕があればやってみていいのではないでしょうか。
僕がやるとしたら必要なのはschema.orgのArticleのマークアップくらいで、あとはすべて実装済みです。
とはいえ、僕にとってはこのマークアップがやや厄介です。
マークアップはできますが、推奨される属性のなかに僕のブログ記事にはない要素があります。
(alternativeHeadline以外は)簡単にマークアップできました。
マークアップが必須ということではないと想われるので、ないとダメということではないでしょうが可能な限り多くのシグナルを送りたいですね。
もっとも、In-depth articlesが日本に導入されるかどうかとは無関係に、質が高い、掘り下げた記事の作成は必須です。
高品質でよく書かれた記事は、In-depth articlesの必須条件である以前に、常に、Googleとユーザーが求めているものだからです。