[対象: 中〜上級]
Googleのローカル検索ランキング要因の調査データ最新版をこの記事では紹介します。
僕が7月に参加したMozCon 2013では、この調査を行ったDavid Mihm(デイビッド・ミム)氏自らが、調査結果の概要と主要なランキング要因を高めるための施策をプレゼンテーションしました(ブログではレポート記事を書いていません)。
MozCon後にMihm氏はMoz公式サイトで調査データの詳細を公開しました。
ポイントをまとめます。
Googleローカル検索ランキング要因【2013年版】
調査は、ローカル検索のエキスパート35人に対して、内容的に8つに分類した要因がどのくらいローカル検索の検索順位に影響を与えるかをアンケートで回答してもらい、それを集計したものです。
プレイスページ(19.6%)
Googleプレイスページに登録している情報
- 適切なカテゴリを選択しているか
- ビジネス名にキーワードが入っているか
- 検索ユーザーがいる場所からの距離
など
外部サイトにある情報(16%)
外部のサイトに掲載されている情報
- サードパーティのローカルビジネスディレクトリ(米国ならYelpやZagatなど)に登録されているか
- 登録されているときはNAPが統一されているか
- サイテーションの数
など
ページ上の要素(18.8%)
サイトやページに存在する要素(SEOでいう内部要因)
- NAPがあるかどうか
- titleタグのキーワード
- ドメインのオーソリティ
など
リンク(14.4%)
外部サイトからのリンク
- リンクのアンカーテキスト
- リンク元ドメインのオーソリティ
- リンク元ドメインの数
など
レビュー(10.3%)
レビューの状況
- レビューの数
- レビューの増え方
- さまざまなサイトにレビューが投稿されているか
など
ソーシャル(6.3%)
ソーシャルネットワークに関係するシグナル
- Google+でのオーソリティ
- Facebookのいいね!
- Twitterのフォロワー数
など
ユーザーの行動・モバイル(6.1%)
ユーザーが起こした行動やモバイルでの行動
- 検索結果でのクリック率
- モバイルでのClick to call(クリック・トゥー・コール)
- チェックイン
など
パーソナライズ(8.3%)
検索ユーザーに応じた検索結果のカスタマイズ
- 検索ユーザーの行動履歴や好み
- 検索ユーザーがいる場所
など
基礎となるのはサイテーションとレビュー
MozConでのMihm氏のプレゼンテーションによれば、ローカル検索ランキングの基礎となる要因は以下の2つとのことでした。
- 統一したサイテーションの数
- レビューの数
サイテーションが、依然としてローカル検索のランキングに大きな影響力を持ちます。
もっと言えば、統一されたNAP(名前・住所・電話番号)でのサイテーションが鍵になります。
米国では、Googleマップに地図データを提供しているinfogroupとNewustar、acxicom、facturalといった1次データプロバイダの登録情報が統一されているかがどうかが特に非常に重要だとのことでした。
日本では、ゼンリンがGoogleマップに地図データを提供していることは公開されています。
他にも提供元があるのかどうかはわかりません。
いずれにしても、1次データプロバイダに限らずサイテーションにおけるNAPが統一されていることがランキングに大きく影響してきそうです。
一方、レビューは1つの場所にたくさんのレビューが集まるよりは、さまざまなサイトにまんべんなくレビューが集まるほうが好ましいとのことでした。
競争が激しいジャンルになると、基礎の要因に加えて以下も重要になってくるようです。
- 被リンクのオーソリティと多様性
- レビューのオーソリティと多様性
- サイテーションのオーソリティと多様性
内部要因や被リンクなど通常のウェブ検索と同じ要因がローカル検索にも強い影響力を持つようになったり、GoogleプレイスがGoogle+ローカルページに移行したりするなど、ローカル検索も変化が激しい世界です。
その時々の動きは気にしつつも、振り回されないようにローカルビジネスのサイトも運営していきたいものです。