Author Rank (オーサーランク)はまだランキング要因になっていないが、使われている場面がある

[対象: 上級]

米Googleの検索サービスの責任者、Amit Singhal(アミット・シングハル)氏は米サンノゼで開催されているSMX Westカンファレンスで、Author Rank(オーサーランク)をランキングを決める要因として今現在は利用していないことを明らかにしました。

一方で、Matt Cutts(マット・カッツ)は、In-depth aritclesのように一部の状況では利用していることをTwitterで明言しました。

Author Rankをランキング要因として使っていない

Amit Singhal氏とDanny Sullivan(ダニー・サリバン)氏との基調講演の内容をSearch Engine Landがレポートしています。

そのなかにAuthor Rankに関するやりとりがあります。

DS: On authorship, there is no author rank, but could that become a signal?

AS: Possibly it could.

ダニー・サリバン: 著者情報に関してだが、Author Rankはないそうだが、(ランキングの)シグナルになる可能性はあるか?

アミット・シングハル: もしかしたらその可能性はある

まず補足しておきます。
Author Rankは、Googleが申請・取得した特許のなかでは触れられているものの、検索関連の話においてGoogleが公式に使っている言葉ではありません。
僕たち、SEOに関わっている人間が勝手に使っているだけです。
とはいえ、便宜上この記事では、コンテンツ著者に対する評価をAuthor Rankと呼ぶことにします。

話を戻します。

検索順位を決定する要因としてはAuthor RankをGoogleは使っていないとのことです。
ただし将来的に利用する可能性までは否定していません。

Author Rankを使っている場面がある

ところが、Amit Singhal氏のこの発言を伝えたツイートに対して、Matt Cutts氏がTwitterでコメントします。

公平のために言うと、それ(Author Rank)はいくつかのやり方で使われている。たとえば、in-depth articlesはそういったデータを使っている。間違いない。

in-depth articlesでは、Author Rankが利用されているというのです。

直接のランキング指標ではなく、著者のトラスト/クオリティの判断に使うのか

Author Rankが、ランキングを決定する要因として直接に影響しないことはAmit Singhalの今回の発言のほか、これまでたびたびGoogleが言ってきたことなので確かでしょう。
「鈴木謙一が書いた記事だから上位表示する」ということは、少なくとも今のところはなさそうです。

しかしAuthor Rankが関わってくる仕組みが存在するようです。

Matt Cutts氏が例に挙げたのは、In-depth articlesです。

In-depth articlesの対象になるための推奨条件の1つに「著者情報」の設定がありました。
その記事を書いた著者の評価が、In-depth articlesに選ばれるかどうかに関係してくると考えるのは自然です。

また、表示条件が厳しくなった検索結果での著者情報の写真もその著者に対する評価が関わってきます。

著者情報の写真表示にもAuthor Rankが影響するのかもしれません。

このように、Author Rankはランキングに直接影響することはないものの、著者の信頼度や質が重要になると考えられる場面ではすでに使われているようです。