先週、Googleはバックリンクの評価として、アンカーテキストよりもリンク元ページとの関連性によりウェイトを置くようになってきているようだとお伝えしました。
ここで僕たちを悩ませるのが「関連性」です。
「関連性が高いって、具体的にはどういうこと?」という疑問が出てくるはずです。
ぱっと思いつくのが、titleタグやhタグに主要なキーワードが含まれているかどうか、あるいはリンク周辺に関連するキーワードが存在するかどうかではないでしょうか。
しかし、ことはそう単純ではないようです。
この前の記事の情報元、WebmasterWorldでのフォーラムアドミニストレータ、tedsterのその後のコメントを引用します。
I’ve been hearing some conjecture about that change in backlink scoring – that it involved semantic analysis of the entire linking page rather than what it was previously (essentially anchor text + title + nearby text). That would be subtle enough to escape immediate detection, at least in many cases.
I’m not sure how to go about analyzing this idea, but it is interesting. I suppose the main result would be a devaluing of backlinks from off-theme pages.
要点を簡潔にまとめると、これまで言われてきたような「アンカーテキスト、titleタグ、周辺のテキスト」というよりも、意味的な関連を分析して評価の基準にしているようだという趣旨になります。
ようは個々の要素、アンカーテキストがどうだとか、titleタグがどうだとか、そういうのではなく、ページ全体がいったい何について書いているのかを総合的に理解して、評価を下すということです。
ウェブページが何を意味しているのかを理解できると言うことです。
意味を理解することを、専門用語で「Semantic(セマンティック)」と言います。
人間ならいざ知らず、機械にそんなことができるの?と思われるかもしれませんが、Googleのセマンティック技術の発達には目を見張るものがあります。
Google AdWordsのコンテンツネットワークを利用している広告主なら、実感できるはずです。
※コンテンツネットワークは、検索結果ではなくウェブサイトに表示させる広告、=AdSense広告。
AdWordsのコンテンツネットワークでは、検索ネットワークと同じように広告を表示させるためのトリガーとなるキーワードを登録します。
しかし、検索ネットワークとは異なり、登録したキーワードが存在しないウェブページにも広告が表示されます。
なぜかというと、コンテンツネットワークのキーワードは、広告の「テーマ」をGoogleに教えるのが目的だからです。
単体としてのキーワードを教えるのが目的ではないのです。
この辺は、僕のブログにAdWords関連の寄稿をすることになった鷲見さんが、自身のブログで解説しています。
コンテンツネットワークの広告グループに登録したキーワードが存在していないページのAdSeneseに、自分の広告が表示されることに気づいているAdWords広告主もいるはずです。
(余談ですが、AdSense広告は、単純に書かれているキーワードによって広告が選ばれるわけではありません。そのページのテーマによって配信される広告が選ばれます。単価が高いと思われるキーワードを書いただけではダメです。関連用語を混ぜたコンテンツが必要です。SEOを意識したライティングと同じです。)
Googleの意味を理解する能力、技術は本当にすばらしいと『1億稼ぐ検索キーワードの見つけ方』で有名な滝井さんもおっしゃっていました。
(ちなみに、先日初めてお会いしました。僕のブログを読んでくださっているそうで、ありがとうございます!)
それでは、具体的にどうすればいいのかという問題ですが、「これだけをすればいい」「すぐにできる」という手法はありません。
少なくとも、僕はそう思います。
バックリンク用のサテライトサイトを作るにしても、京都のSEOコンサルタント松尾さんが言うように、サテライトサイト自身に価値を持たせなければならないのです。
その辺のニュースサイトやWikipediaの記事を引用して、適当に1,2文の短い感想を付けて最後に「FX口座開設」とリンクを張っても、評価されず無視されてしまうのです。(笑)
これは検索エンジンの気持ちになってみたら、理解できるはずです。
あなたが検索エンジンだったとしたら、どうでもいいようなサイトのどうでもいいようなコンテンツから張られたリンクを評価しますか?
こういうインターネットにゴミを残すような行為を、SEOと勘違いしてはいけません。
※自戒の意も含めてます。
出だしと論点がずれてきてしまいました。
「関連性とは何?」の回答ですが、個々の要素を見るわけではなくトータル的に判断しているだろうという結論になります。
関連性があり、かつオーソリティ/トラストのあるリンクを得るにはどうすればいいのか。
一緒に考えましょう。(笑)