Googleウェブマスターツールの「検索クエリ」レポートでは、Googleの検索結果に管理サイトが表示されたときのキーワードごとの順位やクリックされた回数、CTRを知ることができます。
しかしレポートに上がっているキーワードをいざ自分で実際に検索してみると、レポートデータと違っていることがあります。
なぜでしょうか?
GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏は主に3つの理由が考えられると説明しています。
- パーソナライズ検索
検索結果でクリックしたかしないかによって検索したユーザーの検索結果がパーソナライズされていることがありえる。 - 国・地域
検索者のいる国によって結果が変わってくる。たとえば”bank”の検索でオーストラリアでは1位でも、アメリカや他の国では1位ではないはず。都市レベルも適用されることがあり、シカゴでは上位表示していてもオーランドやマイアミビーチでは違うかもしれない。 - ランキングの変化
検索順位は時間とともに変化する。違うデータセンターに接続しているかもしれない。ある時はしばらくの間上位にいたとしても、今はそこにいないかもしれない。アルゴリズムが変化するから結果として検索順位も変わる。
ユーザーの検索履歴に応じて検索結果が変わることがあるパーソナライズ検索や検索する国や地域によって検索結果を調整するローカライズ機能が影響を与えていることがあるわけですね。
またGoogleの検索結果は日々、ときには時間単位で変動します。
Googleは検索システムに年間で400個以上の変更を加えるという有名な話もあります。
今回のビデオ解説では触れていませんでしたが、ブラウザによっても検索結果が異なってくることがあるともMatt Cutts氏は言っていましたね。
Googleウェブマスターツールの「検索クエリ」のレポートとサイト管理者が検索したときの結果の違いを説明したことに加えて、ビデオの後半で「検索クエリ」のデータを利用したSEOのTIPSをMatt Cutts氏は紹介しています。
「検索クエリ」のレポートに出てくるキーワードは誰かが検索した時の検索結果に出ている証拠です。
もし自分で検索したときの検索結果でレポートよりも低い順位だったり検索結果に出てきていなかったりしたら、そのキーワードは最適化の対象キーワードと言えます。
そのキーワードの掲載順位が上がればサイトへのアクセスを増やせるかもしれません。
「検索クエリ」のレポートには報告されているのに自分で検索してみると確認できないキーワードが存在するのはガッカリすることではありません。
そのキーワードに対して、今よりも少しだけ多くのSEOの手間ひまをかけることでチャンスが増えるのです。
「掲載順位が高いはずなのに調べてみると高くない」そんなキーワードは、意識していなかったお宝キーワードかもしれません。
SEOの優先度をあげてみてはどうでしょうか?
より多くのユーザーに対して高い順位で検索結果に表示できるかもしれませんよ。