[対象: 中級]
タブ切り替えや展開ボタン、展開リンクなどによって、重要なコンテンツを初期状態で非表示にしておくデザインをGoogleは推奨していません。
しかしこれはPCサイトにいえることです。
モバイルサイトではコンテンツを隠しても通常は問題ありません。
GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏が明確にしてくれました。
PC向けページをGoogleは評価対象にする
12月24日に開催された、英語版のウェブマスター向けオフィスアワーでミューラー氏は次のように説明しました。
私たちはPC版を見ている。PC向けとモバイル向けが別々のページで、互いを結びつけているならPC向けが正規化されたほうだから、PC向けページを私たちは見ることになるだろう。 そしてPC向けページをインデックスする。
だから、PC向けで見えるのであればそのままにしておいても構わないだろう。モバイル向けページでシンプルにする(コンテンツを非表示にする)ことはまったく問題ない。
これを悪用して、たとえば、PCサイトでは漫画を表示してモバイルサイトではアダルトコンテンツを表示するなんていう状況をみんながやっているのを見つけたとしたら、考えなおさなければならないかもしれない。
でもほとんどの場合、そういったことが意味を成すとは思わない。モバイルとPCですごく違ったものを見せたら、モバイル向けサイトでのそのコンテンツ(の意味)が失われてしまうはずだ。
現状では、モバイル(スマートフォン)専用のインデックスをGoogleは持っていません。
PC用のインデックスをモバイル検索にも利用しています。
つまり基本的には、PC向けページの評価に基づいてモバイル検索でも順位を決定しています(間違った構成のスマートフォン向けサイトの順位をモバイル検索で下げることはあるし、将来的にはスマホ向けのインデックスができる可能性は否定できない)。
ページの表示速度もモバイル向けページではなくPC向けページが評価対象になっていましたね。
したがって、PC向けページでは初期状態でコンテンツがきちんと表示されているのであれば、モバイル向けページでは初めは見えない状態であっても無視されたり重要度を下げられたりすることはありません。
ユーザーと検索エンジンをだまそうとする意図がなければ、モバイル向けサイトでコンテンツを初期状態で非表示にしても通常は問題なさそうです。
これを聞いてホッとした人もいるのではないでしょうか。
スクリーンサイズが小さなスマホでは、画面領域を効率的に使う目的で+ボタンやアコーディオン型の展開方式でコンテンツを非表示にするユーザーインターフェイスが適していることが多くあります。
実際にそうしたサイトもたくさんあるはずです。
UI的にもUX的にもそうしたほうが適しているのであれば、PC向けページでは重要なコンテンツを確実に見せつつもモバイル向けページでは初期状態で見えなくすることはSEO的にマイナスにはならないと認識していいでしょう。