ついに有料リンクにペナルティが発動

お金を払ってリンクを販売する「有料リンク(Paid Links)」に目を光らせているGoogleが、ついに制裁を発動しました。

制裁の対称になったのは、The Stanford Daily Onlineという米スタンフォード大学の学生が編集するオンラインの新聞サイトです。

The Stanford Dailyは、2005年ころから1ヶ月$350でリンクを販売していました。
Googleもこのことを知っていたのですが、何かペナルティを課すわけでもなくリンクを無効にすることすらしませんでした。

ところが、先週突然「9」だったPageRankが「7」に下がりました。
PageRankが、2つも下がるのは尋常なことではありません。
(個人的には、2つさがっても「7」というのが怖いですが)

この事件に対して、Googleは「有料リンクを販売していたことが理由」だったと認めています。
The Stanford Daily以外にも、同様のペナルティを与えたサイトがあるとのことです。

さらに、上位表示ができなくなるような処置や、厳しいときにはインデックス削除もありえるそうです。

Googleウェブマスターツールで有料リンクの“タレコミ”を促しているように、Googleは有料リンクにとても神経質になっています。

とはいえ、実際になんらかのアクションを起こしたことがなく、また有料リンクを残らず発見するのは至難の業です。
それに、すべての有料リンクが悪いわけでもありません。
The Stanford Dailyは、無責任で無差別なリンク販売が問題視されていました。

Googleは、「有料リンクと戦うのをあきらめるべきだ」という意見も出ています。

ですが、こうしてリンクを売るサイトが実際にペナルティを受けたとなると、事情が変わってきます。

有料リンクを販売するときは、Googleの鉄拳をくらう可能性があることを肝に銘じておかなければなりませんね。

今のところ、有料リンクを購入したサイトがペナルティを受けたという情報はありません。
ただし、購入する場合は販売元のサイトがGoogleからペナルティを受けてないか十分調べた上で、リンクを買いましょう。
そうでないと、期待したほどの効果が得られないかもしれません。

一方、Yahoo!のPaid Linksに対するスタンスはどうなのでしょう?

STONE TEMPLE CONSULTINGのEric Enge氏とのインタビューで、Yahoo! Search Technologyのプロダクトディレクション代表のTim Mayer氏は次のようにコメントしています。

I think as a search engine we don’t endorse techniques to manipulate how sites rank. Paid links are one of these techniques, and there are a lot of techniques people use to try to influence their rankings. I don’t single out this one in particular versus others, but paid links are an example of a technique that is artificial.

So, like the many other techniques that people spamming search engines use, we seek to neutralize it.

We are constantly working on addressing quality signals that are being over optimized, such as paid links. We try to find them, discover them and neutralize them.

かいつまんで要点を解説します。
「有料リンクは、サーチエンジンをだます行為で作為的なテクニックだ。我々はそういった手法を見つけて無効化していかなければならない。有料リンクのように過度に最適化された兆候を発見して、効力をなくすように取り組んでいる。」

Yahoo!も、Google同様、有料リンクを問題視しています。
ただ、「neutralize(無効にする、効力をなくす)」という単語から判断すると、ペナルティを課したGoogleほどには厳しくないような印象を受けます。

いずれにしても、有料リンクの販売と購入には細心の注意を払ったほうがいいという事実に、変わりはないでしょう。