Googleのtitleタグ書き換えを防ぐ方法×10

[レベル: 中級]

この記事では、Google によるタイトルリンクの書き換えを防ぐのに役立つ 10 個の施策を紹介します。

先日、Cyrus Shepard(サイラス・シェパード)氏が調査した title タグ書き換えの分析と対策について Web担当者Forum の連載コラムで取り上げました。
その続編になります。

1. title タグの長さを適切に

title タグを適切な長さに調整します。
具体的には、(半角で)51 〜 60 文字程度が好ましいとのことです。
検索結果の幅(現在は約 650 ピクセル)にちょうど収まる長さです。

長すぎるのはもちろん、短すぎても書き換えが発生しやすくなります。
極端に長いもしくは短い title タグは実に 95% が書き換えられていました。

2. h1 タグと一致させる

title タグと h1 タグの記述を一致させます。

アップデート後のタイトルリンク生成アルゴリズムでは、検索結果に表示するタイトルリンクとしてページ上の見出しをより積極的に利用するようになりました。
最も目にとまるページ上の見出しは h1 タグの記述です。

title タグと h1 タグを同じにすることで、しばしば書き換えを劇的に減らせます。

3. 分割しない

記号などで、複数のセクションにタイトルを分割すると書き換えが起きやすくなります。

<title>Best TVs 2022 - Reviewed by Experts (& User Tested)</title>

上の例では、「-」と「()」でタイトルが 3 つに分割されています。

  • Best TVs 2022
  • Reviewed by Experts
  • & User Tested

こういう状態はタイトル書き換えを促進してまう傾向にあります。
分けずに、なるべく 1 文にまとめます。

例: <title>Best TVs of 2022 Reviewed by Experts & User Tested<title>

4. 適切なセパレータを使う

さまざまな種類の区切り記号(セパレータ)があります。

​​- – — : · • * ⋆ | ~ « » <

Google のお気に入りは「-」(ダッシュ)だそうです。

|」(パイプ)も区切り記号としてよく使われます。
しかし、- の書き換え/削除が 19.7% だったのに対して、| は 41% でした。

5. 角括弧ではなく丸括弧

[] 角括弧のほうが、() 丸括弧よりも書き換えが起きやすい傾向が見られました。

調査では、両者が使われた場合の書き換えは次のようでした。

  • [] 角括弧: 77.6% が書き換え、32.9% が角括弧の中のテキストを削除
  • () 丸括弧: 61.9% が書き換え、19.7% が丸括弧の中のテキストをを削除

[] 角括弧ではなく () 丸括弧を使うようにします。

📝すずき注: 全角の [] と ()では異なるかもしれません。日本語では 【】隅付き括弧(すみつきかっこ)もよく使われますが、これはどうなりますかね?

6. クエリと一致したキーワード

そのページが検索結果に表示されるときにユーザーが使うキーワードを title タグに含めると書き換えが起きにくくなります。
「ホーム」という title タグが書き換えられる理由ですね。

どんなクエリで検索結果に出ているかは、Search Console の検索パフォーマンス レポートで調べられます。

7. キーワードを繰り返さない

同じキーワードを繰り返し使うと書き換えを助長してしまいます。
キーワードの詰め込みは避けます。

ちょっとやっかいなのは、詰め込んでおらず、1 つの単語を 2 回使っただけでも書き換えられやすくなる点です。
サイト名とページタイトルに同じワードを使うケースが悩ましくなります。

たとえば、僕のブログのサイト名は「海外SEO情報ブログ」です。
記事タイトルに「SEO」を使うことは珍しくありません。
title タグにサイト名を含めるように設定すると、「SEO」が 2 つ含まれます。
決して詰め込んでいるわけではないのですが、書き換えが起きやすくなるようです。

可能であれば、同義語などで置き換えることをシェパード氏は提案しています。

8. テンプレートのタイトルを避ける

一部の単語を置き換えるだけのテンプレートの title タグも書き換えが起きやすくなります。

EC サイトや不動産サイトなど、データベースと連携させて title タグを自動生成するサイトは要注意です。
たとえば、書籍通販サイトの場合は次のような title タグを付けるかもしれません。

例: <title>書籍名 | 著者名 - 送料無料・翌日配送【○○ブックス】</title>

特に、ページの内容とは関連性が低いフレーズです。
例で言うと「送料無料・翌日配送【○○ブックス】」の部分です。

テンプレートによる title タグが悪いわけではありませんが、ユーザーが使うクエリと無関係だったり長過ぎたりしないように構成するように気を付けます。

9. タイトルの欠如

title タグの記述がないのは言うに及ばず、title タグの一部が欠如していると Google はタイトルリンクを作ります。

例:

  • <title></title> ⇐ タイトルの記述がない
  • <title>| 海外SEO情報ブログ</title> ⇐ ページ固有のタイトルが欠けている

ページ固有の title タグを必ず記述します。

10. 最新の状態に保つ

title タグに含まれる記述を最新の状態に保ちます。
これは、タイトルリンクを解説する Google の技術ドキュメントでも言及があります。

<title> 要素が古くなっている」の問題です。

title 要素が古くなっている

年号をはじめ、コンテンツを大幅に更新したときは title タグが一致しているかどうかも確認します。

シェパード氏によるタイトルリンク書き換えの対策は以上です。
管理サイトでひっかかりそうな箇所があれば修正に役立ててください。