今年最後の投稿です。
2015年に公開した記事からアクセス数が多かったものをピックアップして、今年のSEOの世界に起きた重要な出来事を一緒に振り返ってみましょう。
海外SEO情報ブログの2015年の注目エントリ
モバイルフレンドリーアップデートの発表・実施
今年いちばんの出来事は、何といってもモバイルフレンドリーアップデートの導入でしょう。
モバイル対応がランキング要因になるだろうとある程度予測できたとはいえ、これほどまでに大きなインパクトを与えるとは1年前にだれが予想できたでしょうか。
普段はさほどSEOに関心がないサイトも巻き込んだ重大事件でした。
Googleがモバイルフレンドリーアップデートを事前に予告した公式アナウンスを、追加情報ととともにいち早くまとめた記事はアクセス数、シェア数ともにトップでした。
4月21日に予告どおりにモバイルフレンドリーアップデートを実施したことを紹介した記事も同様に多くの人に読まれました。
ちなみに僕のブログはこの時点でモバイル対応していなかったのですが、「モバイルフレンドリー」の検索で導入時に上位表示できていたため、導入日からの数日間は検索トラフィックが跳ね上がりました。(笑)
スマホ対応しているサイトが現在は当たり前のようになっています。
賛否両論があるとしても、Googleの功績ではないかと僕は思います。
AMPの登場
AMP(アンプ)と呼ぶモバイルウェブの高速化を目指したプロジェクトをGoogle(とTwitter)が発足させたことも大きな反響を巻き起こしました。
AMPはGoogle独自の仕様ではなくオープンソースということも手伝って多くの、インターネット企業やデベロッパー、パブリッシャーが参加しています。
先日は米Yahoo!もモバイル検索へのAMPの導入を表明しました。
早ければ2月後半にGoogleはモバイル検索にAMPを正式導入する予定です。
今年がモバイルフレンドリー元年だとしたら、来年はAMP元年になるのではないでしょうか。
正式版ではありませんが、WordPressのAMPプラグインをお正月にこのブログで試してみようかと考えています。
ブログを完全HTTPS化
1年前の年末年始はブログの完全HTTPS化に僕は取り組みました。
その過程をブログで共有しました。
ソーシャルでの反響も大きかったし、HTTPS移行関連の検索で今でも毎日アクセスがあります。
個人的には2015年で最も思い入れがある記事です。
モバイルフレンドリーとともにGoogleは、限りなく100%のサイトにHTTPSを普及させたいと考えています。
ランキング要因としては現状では影響力は小さなものです。
来年はもっと重要度を上げてくるのではないかと予想します。
既存のサイトのHTTPS移行はともかくとして、新規サイトは初めからHTTPSにすることを僕は強く推奨します。
SEOのためというよりも、ウェブの世界全体を見てHTTPSが逆らえない流れになっているからです。
Yahoo! Japanが検索をHTTPS化
僕たち日本のウェブマスターには大きなニュースでした。
時間の問題だろうとは思っていましたが、日本のYahoo!検索もHTTPS化に踏み切りました。
検索キーワードを取得できないのは決して喜ばしいことではありません。
しかし今のGoogleが、単純に文字列としての“テキスト”ではなく、モノゴトの意味や検索ユーザーの意図を理解する能力を向上させていることを考えると、言葉そのものがわからなかったとしても実はさほど大きな実害はないのかなとも僕は思います。
“キーワード”ではなく“意図”に合致したコンテンツを作ればいいだけの話です。
ところで、Yahoo検索のHTTPSはいまだに完了していませんよね?
まだキーワードが“見え見え”です。
検索品質評価ガイドラインをGoogleが公開
本物の検索品質評価ガイドラインをGoogleが一般公開しました。
これはかなり衝撃的な出来事だったため、ソーシャルでバズりました。
このガイドラインはGoogleがどのような検索結果を目指しているのか、言い換えればどんなサイトを提供するとユーザーに喜ばれるのかを知るための大きなヒントになります。
微妙なニュアンスを汲み取るためにも原文で読みたいところです。
とはいえ英語が得意でないなら、日本語訳した記事がいくつか出ているようなので探してみるといいでしょう。
PC版Chromeで位置情報を偽装する方法
PCのGoogle Chromeで位置情報を偽装して、任意の場所でのモバイル検索を調べる方法を解説しました。
ソーシャルでの評判はそこそこでしたが、検索からのトラフィックをコンスタントに稼いでいます。
モバイル・PCを問わず検索ユーザーのいる場所がランキングに大きく影響するようになりました。
検索ツールから場所設定オプションをGoogleが廃止して以降、この偽装機能はますます重要になります。
App Indexing
今年はApp Indexing関連の記事を多数投稿しました。
取り立ててバスったり検索トラフィックが突出している記事はなかったのですが、今年を振り返るという点ではApp Indexingは外せません。
特に、アプリだけのApp Indexingとアプリのストリーミングは、ウェブサイトのSEOではなくアプリのSEOの到来を予感させます。
App Indexingの技術を利用している Now on Tap も注目です(スマホ端末をNexus 6Pに新調したので自分でもいろいろ試してみるつもりです)。
2015年のモバイルフレンドリーアップデートのように、2016年の終わりまでには今は予想していないApp Indexing関連の変化が起きているかもしれません。
App Indexingに関係する記事一覧はこちらでチェックできます。
日本からGoogle.comで検索する方法
最後のピックアップです。
実は、今年の投稿のなかではモバイルフレンドリーに次いで2番目に多いアクセスを稼いだ記事です。
バズるどころか、ソーシャルでのシェアはまったくたいしたことありません。
ところが、日を追うごとに検索トラフィックが伸びてきたコンテンツです。
記事全文を読むほどの滞在時間を確保できています。
したがって、たまたま上位表示できているだけで検索意図に合致せず即座に直帰されてしまうコンテンツではなかったと思われます。
検索ユーザーが求めている情報をきちんと提供できているはずです。
日本からでもGoogle.comの英語での検索結果を知りたいユーザーが一定数いるのでしょうね。
以上です。
今年も1年間このブログへのご訪問ありがとうございました。
2015年はあなたのSEOにとってどんな年だったでしょうか?
2016年もあなたのお役に立てるようにホットなSEOニュースを届けていきます。
年明けは1月4日から更新再開の予定です。
来年もよろしくお願いします。
ではよい年末年始を!