検索結果でECサイトの露出を改善するための6つの秘訣 by Google

[レベル: 中級]

検索結果での EC サイトの露出を改善するための 6 つの秘訣を Google の Alan Kent(アラン・ケント)氏が動画で解説しました。
この記事ではその要点を紹介します。


EC サイトが検索結果で存在感を高めるための 6 つの施策

アラン氏は本題に入る前にまず、 Merchant Center(マーチャントセンター)と構造化データについて触れます。

Merchant Center から送信するフィードとウェブページにマークアップする構造化データはどちらも機械 (Google) が読める形式で商品情報を送信します。
したがってより正確により早く商品情報を Google は取得できます。
アラン氏は、Merchant Center と構造化データの両方を利用することを推奨しています。

そのうえで、EC サイトが検索結果で存在感を高めるために Merchant Center を利用した次の 6 つの施策を勧めています。

1. すべての商品をインデックスさせる

すべての商品ページがインデックスされていることを確実にします。

通常、Google はリンクによってページを発見します。
しかしながら、たとえばサイト内検索の結果にしか出てこないページが存在したとしたら、Google はそのページを発見できないでしょう。
Google は商品を検索しないからです。

商品ページがきちんとインデックスされているかどうかは次の 2 つの方法で調べられます。

  • Search Console の URL 検査ツール
  • site: 検索
📝すずき注: site: 検索はドメイン名ではなく個別ページを指定する。
site:https:example.com
site:https:example.com/iphone14-case.html

Google のページの発見を手助けするにはサイトマップが役立ちます。
さらに、Merchant Center で送信する商品フィードもページの発見に役立ちます。
商品フィードは検索にも共有され、商品フィードに記載されている URL をクロールの起点として Googlebot が利用することもあるからです。

2. 正しい値段が検索結果に表示されていることを確認する

正しい値段が検索結果に表示されているかどうかを確認します。

たとえば、ディスカウントしていたのに値下げした金額を Google が認識していなければ検索結果には間違った値段が表示されてしまうかもしれません。

正しい値段が表示されているかどうかは site: 検索で出てきた検索結果で調べられます。

値段関連の最新の情報は、構造化データと Merchant Center によって Google に伝えます。

3. 値段と在庫状況の時間差をなくす

サイトに掲載している商品の値段と在庫状況を更新した際には、Google が認識している商品の値段と在庫状況との時間差を最小にします。

Googlebot は定期的なスケジュールで商品ページを再クロールします。
値段や在庫が更新されていたとしても、再クロールしていければ更新を認識していないため検索結果に反映しません。
実際の価格または在庫状況とは異なった情報が検索結果に表示されることになります。

一方で、Merchant Center の商品フィードは 1 日に 1 回とか 1 時間に 1 回のように、Googlebot の再クロールよりも定期的に一貫したスケジュールで取得されます。
したがって、最新の情報が検索結果に反映されやすくなります。

最新の値段と在庫状況が検索結果に正しく表示されているかどうかも site: 検索で調べられます。

値段と在庫状況の更新に関しては、Merchant Center には次のような利点もあります。

  • 実際の情報と検索結果の表示が異なっているときは通知することがある
  • 金額のデータを一括ダウンロードできる
  • 商品アイテムの自動更新機能を使える

4. リッチリザルトを表示できるようにする

商品リッチリザルトが検索結果に表示されるようにします。

次のいずれかの構成で商品リッチリザルトを検索結果に表示できます。

  • 商品構造化データのマークアップ
  • Merchant Center からのフィード送信
📝すずき補足: 技術関連以外のガイドラインに沿っていることもリッチリザルトの表示には求められる

リッチリザルトが想定どおりに表示されているかどうかも site: 検索で調べられます。
構造化データが正しく認識されているかどうかは URL 検査ツールで調べられます。

エラーが検出されたときは、Search Console または Merchant Center に通知が届くこともあります。

5. 商品在庫データを提出する

物理的な店舗を所有しているビジネスでは、商品在庫データを Google に提出します。

[近くの○○] のようなクエリで検索されたときに、販売してい商品が検索結果に掲載されることがあります。

商品在庫データを提出するには次の構成が必要です。

📝すずきメモ: 商品在庫データを自動で Google と共有する Pointy というツールにもアラン氏は言及しているが、日本では利用できないので省略

6. [ショッピング] タブに掲載する

[ショッピング] タブ検索に商品が掲載されるようにします。

次の手順で、[ショッピング] タブ検索に無料で商品掲載できます。

  • Merchant Center から商品フィードを送信する
  • [Google の無料リスティングに商品を掲載する] を選択する

📝すずき補足【重要】: アラン氏が動画を収録した時点では、[ショッピング] タブでの無料掲載には Merchant Center 登録が必須でした。
しかし、現在は、商品構造化データのマークアップでも無料掲載の資格を得られるようになっています。
詳細はこちらの記事を参照してください。

以上が、アラン氏が解説したEC サイトが検索結果で存在感を高めるための 6 つの TIPS です。
どれも基本的な施策ばかりですが、基本的な施策だからこそ確実に実行することが重要です。