GoogleのPageRankに対抗して、MSN Live Searchを運営するMicrosoftが、BrowseRank(ブラウズ ランク)という名称で、ウェブページの重要度を測る指標を開発しています。
Micosoftが公開した論文はこちらから入手できますが、技術文書のため小難しくなっています。
CNET News.comが要約してくれているので、さらにそれを要約します。(笑)
GoogleのPageRankと決定的に違うのは、ページを評価するのに採用する基準です。
PageRankはリンクを評価の基準にしますが、BrowseRankはユーザーの行動履歴を評価の基準にします。
具体的には、多くのユーザーが訪れるページ、滞在時間の長いページを高く評価します。
ユーザーが起こしている行動データを元にして、評価を決めるということですね。
Microsoftは、論文の中でGoogleのPageRankがリンクデータを基にしていることの欠点を指摘しています。
偽者のリンクを張ることでランキングを操作できるし、ユーザーのサイト滞在時間を考慮に入れていないというのです。
BrowseRankの実験結果では、ウェブページの発見、スパムサイトへの対抗、関連性のある検索順位において、PageRankを含む既存の技術よりも優れたパフォーマンスを残したそうです。
この他の研究成果も述べられていて、自信満々のようです。
MicrosoftらしいといえばMicrosoftらしいです。
Live Searchのリニューアルのときも同じように、自分たちの優れた点を強烈にアピールしましたが、結果はご存知のとおりです。
PageRankの弱さを突いていますが、GoogleのアルゴリズムはPageRankがすべてではありませんし、PageRankでカバーしきれない点を補うアルゴリズムを開発していることに疑いの余地はありません。
Googleは、2007年には450以上のアルゴリズムを開発・改良しているくらいですからね。
WebmasterWorldフォーラムで、アドミニストレータのtedster氏はMicrosoftのBrowseRankの論文発表に関して次のように発言しています。
Focusing back on the “article” that started this thread, I must admit, I’m not impressed. I think it’s just Microsoft trying to build a buzz and generate some spin for their search engine. In other words, it sounds like a technical piece, but it’s really just a publicity piece.
“このスレッドを始めた記事に焦点を戻すと、(BrowseRankの)すばらしさは認めるけれども、感動するほどではない。マイクロソフトは、騒ぎを起こして検索エンジンを引っかき回そうとしてるだけだ。言い換えれば、技術的な出来事のように聞こえるけれど、実際には世間の注目を集めるための出来事に過ぎない。”
注目するほどのことじゃないと言うことですね。
Yahoo!の買収提案でもそうですが、単なる人騒がせな会社ということでしょうか。(笑)