Google、アプリダウンロードのインタースティシャルを設置しているページはモバイルフレンドリーとみなさないことを決定。モバイル検索で順位ダウンも

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Googleは、モバイル検索結果から移動したときにアプリのダウンロードを促すインタースティシャルがページの大部分を占めている場合、そのページをモバイルフレンドリーではないとみなすことを発表しました。

僕たちがよく知るように、インタースティシャルの利用に対して以前からGoogleは否定的でした。

11月1日からランキング要因に

検索結果から移動したページの大部分がアプリのインタースティシャルで覆われていると「モバイルフレンドリーではない」とみなされ、11月1日からはモバイル検索での評価が下がることがあります。
つまり、モバイルフレンドリーアルゴリズムのネガティブ要因にインタースティシャルが追加されます。

下のキャプチャは、公式アナウンスでGoogleが示した悪いインタースティシャルと良いインタースティシャルのイメージです。

悪いインタースティシャルと良いインタースティシャル

左のインタースティシャルは悪い例で、スクリーン全体を覆っています。
一方、右のインタースティシャルは好ましい例で、スクリーンの上半分だけに現れています。

モバイルSEOツールはすでに対応

Googleが提供する次の2つのモバイルSEOツールは、今日(現地時間の9月1日)からすでに対応しています。

モバイルフレンドリーテストツールは、モバイルフレンドリーではないインタースティシャルを検出します。
モバイルフレンドリーではないインタースティシャルがサイト内のページに存在するときは、モバイルユーザビリティレポートに出てきます。

全面インタースティシャルの代替策

Googleは、インタースティシャルそのものを敵視しているわけではありません。
ユーザー体験を損ねるインタースティシャルを避けるように言っているのです。
検索結果からやって来たユーザーが、求めていた情報を見る前に、避けようがないかたちで無理矢理にインタースティシャルを差し込むことが良くないとGoogleは考えています(正確に言えば、インタースティシャルを嫌悪するユーザーが実際に多いからGoogleは良くないと考えている)。

そこでアプリのダウンロードをプロモーションするための、インタースティシャルの代替策として次の2つの方法をGoogleは紹介しています。

これらは、ページのヘッダーやフッターなどにバナー形式表示される、アプリのダウンロードを促すためのパーツです。
インタースティシャルとは異なり、そのページのコンテンツに覆いかぶさるようには表示されません。
つまりユーザーの閲覧を阻害しません。

予想どおりの展開

インタースティシャルがモバイルフレンドリーの要因になったといっても、僕たちには全然驚くことではないですね。
完全に予想できていたことで、いつになるか待ち構えていました。

インタースティシャルの項目がモバイルユーザビリティレポートに8月14日に加わったことのお知らせが、ヘルプ記事に一瞬だけ公開された事件がありました。
予定では実施はもう少し早かったのかもしれませんね。

ちなみに、このお知らせは再出現しています。

Sept 1
Having an app install interstitial popup on a web page began to be logged as a mobile usability error. Websites with these popups may see their mobile usability error rate jump starting that date.

9月1日
アプリインストールのインタースティシャルポップアップのウェブページでの利用が、モバイルのユーザービリティエラーとして記録され始めました。こうしたポップアップを利用しているウェブサイトでは、モバイル ユーザービリティ エラー率がこの日から大きく上昇し始めているかもしれません。

対応策

対応策はシンプルで、全面インタースティシャルを撤去します。
アルゴリズムに組み込まれるまでには、2か月の余裕があるので問題ないはずです。

アプリダウンロードのプロモーションには、Googleが示した代替策を用いることができます。

全面インタースティシャルがアプリのダウンロードに貢献していたサイトもなかにはあるかもしれません。
しかし、インタースティシャルを好まないユーザーが大多数として存在します。
ユーザー(とGoogle)に嫌われないためにも、これを機にインタースティシャルを撤廃しましょう。

P.S.
今回の変更は、「アプリ ダウンロード」のインタースティシャルだけが対象のようです。
他の種類のインタースティシャル、たとえばニュースレター購読や会員登録、純広告などのインタースティシャルには適用されないと思われます。

【UPDATE】
Googleの長山さんからも確認を得ました。

【UPDATE 2】
モバイルガイドの「よくあるミスを回避する」にインタースティシャルが追加されています。
インタースティシャル – ウェブマスター向けモバイルガイド