[対象: 中〜上級]
検索結果の著者情報の表示から写真とGoogle+フォロワー数をなくす変更をGoogleは先週実施しました。
数日かけての展開ということで、その時はまだ見えていた人でも今はもう見えなくなっているはずです。
ところが、Google+の投稿に限っては、著者の写真が依然として表示され続けています。
プライベート検索ではGoogle+の投稿に写真が表示される
プライベート検索を有効にした状態の検索結果にGoogle+の投稿が出て来るときは、以前と同じように写真が表示されます。
僕のGoogle+の投稿にはGoogle+プロフィールの写真が表示されています。
下に出ているヤス彦.石田さんと堀口英剛さんは、仕様変更後の「写真なし」の名前だけの表示です。
それぞれ、ご自身のブログに著者情報を設定しています。
米Google (google.com) の検索でも状況は同じです。
Google+の投稿にはやはり写真が表示されます。
Google+は特別扱い?
なぜGoogle+の投稿には写真が残っているのかの理由はわかりません。
Google+の投稿は、基本的に、プライベート検索がONの状態で出てくることがほとんどです。
自分がGoogleでフォローしているユーザーなので知っているはずで、表示したほうが「あの人の投稿だ」と認識しやすくなるとGoogleは考えたのでしょうか。
まったく知らない人ではなく馴染みのある人であれば、嫌な印象を持つこともないように思います。
Google+のフォロワーが多ければ、顔の露出が今後もいくらかは期待できるかもしれません。
写真表示の撤廃はモバイル体験を高めるため
写真表示の取りやめをアナウンスしたのは、John Mueller(ジョン・ミューラー)氏でした。
ミューラー氏は、アナウンス翌日に開催したGoogle+のハングアウトオンエアの「ウェブマスター向けオフィスアワー」で、参加者からの質問に次のように説明しています。
- 今回の変更は、Googleが「モバイルファースト」に向かうなかでの実施(モバイル中心でユーザー体験を考え、ユーザーインターフェイスをモバイルとPCで一貫させた)
- モバイル検索では、ディスプレイの大きな部分を写真が使い尽くしてしまっていた(PCと比べて、モバイルは表示領域が限られているのでもったいない)
たしかに、スマートフォンの画面では貴重な場所を顔写真が占めてしまっているようにも思います。
モバイルの現状に関して、Matt Cutts(マット・カッツ)氏はSMX Advancedで次のように発言していました。
モバイルは重要だ。誰が思ってるよりも重要だ。そのことをGoogleはわかってる。
モバイルのことを最優先で考えたほうがいい。
モバイルユーザーの検索体験を高めるための仕様変更だったことは、本当にそうなのでしょう。
写真の表示を犠牲にしてまでも、そうする価値があると判断したうえでの決定でしょう。
顔写真は不要なのかも
なお「写真があってもなくても検索結果のCTRに大きな違いはなかった」という件に関しては、さらに詳しいことをミューラー氏はオフィスアワーでは話していません。
バナー広告をほとんど無視するユーザーが増えてきたように、著者情報の導入から2年以上経過し、慣れてきて写真を気にしなくなってきたのかもしれません。
僕自身は写真表示がなくなったことはとても残念に感じています。
しかし、好意的に受け止める声も多くありGoogleの判断は間違いとはいえないのかなとも思います。
写真表示を中止したことを伝えた僕の記事に対して、はてなブックマークではたとえばこんなコメントが付いています。
あれ出たら逆にクリックしたくなくなる
うん、顔写真があるリンクは踏みたくなかったから賛同。
個人的になんとなく顔写真付のリンクはクリックすることがためらわれる感覚があったので、なくす方針には賛成。
統一感あったほうがいいので、いいのでないかな
おっさんのドヤ顔ばかり並んでたしな。
コンテンツ著者からしてみれば自分の顔を出したいと望んだとしても、「なくてもいいもの」もっといえば「ないほうがいいもの」と考えるユーザーもいるようです。
Googleにとっていちばん大事なのは検索ユーザーです。
著者情報の機能は存続
最後は確認です。
写真とGoogle+のフォロワー数は表示されなくなりましたが、著者情報の機能はそのまま続きます。
検索結果での表示が名前だけになったのが今回の変更です。
「著者情報オワタ」ということでは決してありません。
また、写真表示の有無を決定する要素にコンテンツの質が取り入れられていましたが、ミューラー氏によればもう関係なくなったようです。
設定さえ正しければ、名前だけとはいえ著者情報は検索結果に出てきます。
認知度やクリック率を高めるというメリットは薄れてしまいました。
それでも優れたコンテンツ著者としてのあなたの存在とそのコンテンツを結びつけるために、これからも著者情報は設定しておくべきだと僕は考えます。