[レベル: 中級]
EC サイトの運営者は SEO を 重要視するなら、
- 商品バリエーションの URL を Google が認識する仕組みを理解し
- Google 推奨のベストプラクティスに従って
URL を構成する必要があります。
商品バリエーションの URL を Google が認識する仕組み
「個別の URL を割り当てた商品バリエーションの一覧ページには Product 構造化データをマークアップしてはいけない」という記事を今週初めに投稿しました。
そこでは触れませんでしたが、商品バリエーションごとに個別の URL を使用している場合に
- その URL を Google がどのように認識するか
- URL 構成のベストプラクティスはどんなか
を 技術ドキュメントで Google は説明しています。
たとえば、次のような推奨事項をあなたは知っていたでしょうか?
バリエーションごとに個別の URL を使用する場合は、以下のいずれかの使用をおすすめします。
- パスセグメント(例:
/t-shirt/green
)- クエリ パラメータ(例:
/t-shirt?color=green
)
バリエーションの識別にオプションのクエリ パラメータを使用している場合は、クエリ パラメータを除いた URL を正規 URL として使用します。これにより、Google が商品バリエーション同士の関係をより把握できます。たとえば、T シャツの
color
クエリ パラメータのデフォルト値がblue
の場合は次のようにします。
- すべての T シャツのバリエーションで正規 URL として
/t-shirt
を使用します。- 青い T シャツの場合は
/t-shirt
を使用します(/t-shirt?color=blue
は使用しません)。- 緑の T シャツの場合は
/t-shirt?color=green
を使用します。
バリエーションが変わっても、同じ URL を共有しているならこうしたベストプラクティスは気にかける必要はありません。
一方で、バリエーションごとに個別の URL を割り当てているなら読んでおくことを強く推奨します。
場合によっては URL 構造の見直しを
原則的に、そうすべき合理的な理由がない限りは URL を変更すべきではありません。
しかしながら、Google 推奨のベストプラクティスから逸脱しており、かつクロールやインデックスに問題があるように感じているのであれば、URL 構造の見直しを検討したほうがいいかもしれません。
もっというと、商品バリエーションの URL に関してだけではありません。
EC サイトにおける URL 設計全般に関して、Google 検索に適した構成になっているかどうかを「e コマース ウェブサイトの URL 構造を設計する」の技術ドキュメントで確認しておきましょう。
EC サイトでは URL が複雑になりがちです。
検索エンジンが理解しやすい URL 構造を設計することは重要な SEO 施策です。
ただし、先にも触れたように、現状の URL 構造が Google の推奨とは異なっていたとしても、必ずしも変更しなければならないとは限りません。
特にサイトの規模が大きい場合は、たとえ一時的であったとしても、URL 変更による順位下落が発生する可能性があります。
クロール/インデックスに明らかに問題があると認識していないのであれば、現状維持をむしろおすすめします。
一方で、次のような状況であればベストプラクティスに従って URL を設計します。
- URL 構造が複雑すぎるせいか以前からインデックスが不調
- 新規に EC サイトを構築する
- リニューアルのタイミングで URL 構造を見直したい