301・302リダイレクトはどちらもPageRank喪失なし、好きな方を使って構わない #StateofSearch 2017

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301 リダイレクトと 302 リダイレクトのどちらも完全に PageRank を渡す。どちらでも好きな方を使ってかまわない。

米ダラスで開催された State of Search 2017 カンファレンスの Q&A セッションで Google の Gary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏は、このように説明しました。

Gary Illyes & Jennifer Slegg at State of Search 2017

301 か 302 かの推奨なし

一般的に言えば、301 リダイレクトと 302 リダイレクトの使い分けは次のようになります。

  • 301 リダイレクト――URLを永久に変更する場合
  • 302 リダイレクト――URLを一時的に変更する場合

ドメイン名の移転やHTTPS移行、完全な URL の更新は 301 リダイレクトを使うのが通常であればセオリーです。
「ドメイン名移転には必ず301リダイレクトを使う」が以前であれば鉄則でした。

しかし現在の Google は 301 と 302 のどちらであっても永続的な URL の移転として処理してくれます。
ゲイリーによれば、どちらを使うべきだと Google から勧めることはないとのことでした。
自分にとって適切だと思う方を使って構いません。

PageRank の喪失なし

301 リダイレクトは、転送元 URL から 転送先 URL へ PageRank の評価を受け渡すが完全ではなくいくらかが失われるというのは SEO の世界ではよく知られた事実でした。

一方、302 リダイレクトは PageRank を渡しません。
つまり、ドメイン名移転に 302 を使うと PageRank(やリンクなどそのほか)の評価が引き継がれなかったのです。

ところがこの仕様も現在は変わっています。
301 も 302 もどちらも完全に PageRank を渡します。
喪失は発生しません。

PageRank が失われることを恐れてリダイレクトを躊躇するのはもはや無用な心配です。

処理速度には違いあり

じゃあ、本当に 301 でも 302 でもどちらでも好きな方を使っていいのかというと、永続的な URL の変更であれば僕はやはり 301 リダイレクトを推奨します。

理由は Google 側の処理速度に違いが出て来る可能性があるからです。

どちらも PageRank を完全に渡すとして、処理にかかる時間も同じなのか?

セッション終了後にゲイリーにこのように質問しました。
次のようにゲイリーは答えました。

それについてもセッションで言いたかったことなんだけど、時間がなくて言えなかったんだ。時間は違ってくる。302 のほうが長くかかるだろう。

302 はもともとは一時的な移転を意味するので、いきなり永久移転扱いするとそれはそれで問題が出てくることもありそうです。
完全な URL 変更だと決まっているなら、普通に 301 を使うべきでしょう。

ですが、301 と 302 の違いを知らずドメイン名の移転を 302 リダイレクトで実行していたとしてもそれはそれで構わないということです。
最終的には、永久的な URL 変更として Google は処理してくれます。

ゲイリーの話は新しい情報ではありません。
301 リダイレクトと 302 リダイレクトの違いと PageRank の喪失なしについては、このブログで解説済みです。

まだ読んでいない人、忘れてしまっている人はお読みください。