転職サイトで求人一覧ページにJobPosting構造化データをマークアップできるのか?

[レベル: 上級]

Software Engineer Jobs のリッチ結果

米 Google (google.com) で導入された Google for Jobs に掲載されるには、基本的に schema.org/JobPosting の構造化データでマークアップする必要があります。

JobPosting のマークアップの設定方法についてよくある質問とその回答を先週紹介しました。
Google の Mariya Moeva(マリヤ・モエヴァ)氏が公式ヘルプフォーラムで共有したものです。

求人情報の一覧が載っているリストページでのマークアップが可能かどうかという問いに対して、モエヴァ氏は次のように説明していました。

Yes, you can include markup on a listing page, as long as all individual jobs on that page are marked up with JobPosting markup.

可能。
個々の求人がすべて JobPosting でマークアップされていれば、リストページでもマークアップできる。

一方で、JobPosting を解説するデベロッパー向けサイトのガイドラインには次のように書かれています。

Don’t add structured data to listing pages (pages that show a list of jobs).

リストページ(求人の一覧を掲載しているページ)に構造化データを追加してはいけません。

マリヤ氏の発言はガイドラインと一致していません。
いったいどちらに従えばいいのでしょうか?

基本はマークアップしない、絶対的な必要がある場合のみ

モエヴァ氏は、リストページでの JobPosting のマークアップについて次のように補足説明しています。

We generally discourage markup on listings pages, but if you absolutely must do it, make sure that each individual posting is marked up.

通常は、リストページでのマークアップは勧めていません。しかし、もしどうしてもそうしなければならないのであれば、個々の求人を必ずマークアップするようにしてください。

原則的には、求人一覧のリストページでのマークアップは禁止(非推奨)です。
ですが、絶対にそうしなければならない理由がある場合にのみ、マークアップが可能です。
ただし、最初からの説明にもあったように、リストに載っている求人情報すべてに適切なマークアップが必要という条件が付きます。

リストページで絶対にマークアップしなければならない状況を僕は思い浮かびません。
求人サイトを運営している人なら、検討が付きますかね?

いずれにしても、個別ページでしっかりとマークアップしているのであれば、リストページでのマークアップは不要(不要というより禁止)です。
ガイドラインに準拠しましょう。

日本にはいつ導入されるか?

さて、Google for Jobs が日本にはいつ導入されるのかも気になるところです。

こちらはわかりません。

「ヨーロッパではいつ利用できるようになるのか?」という質問に次のようにモエヴァ氏は答えています。

The feature is only available in the US right now. As it expands to new countries, we’ll make sure to post updates so everyone is up to speed.
Keep an eye on our blog.

この機能は今は米国だけで利用できます。新しい国に拡大するときには、みなさんが状況を把握できるように更新情報を必ず投稿します。

Google for Jobs は、5月に開催された Google I/O の基調講演で Google の CEO、Sundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏によって発表されました。
米国からスタートし、ほかの国にも展開していく予定だとピチャイ CEO は話していました。

米国以外の国で、パートナー企業との試験運用がひょっとしたら始まっているかもしれませんね。

求人・転職サイトの運営者は今後のニュースにアンテナを張っておきましょう(このブログを読んでいれば大丈夫です!)。