[レベル: 中級]
EC サイトのカテゴリページには長ったらしい記事コンテンツを掲載しないほうがいい。
このようなアドバイスを、Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏がかつてしたことがあります。
これを体現する事例を Glenn Gabe(グレン・ゲイブ)氏が共有しました。
長い記事コンテンツはページの目的をぼやかす
EC サイトのカテゴリページに長い記事コンテンツが適していない理由は、そのページが販売を目的としているのかそれとも情報提供をしているのかがぼやけてしまい Google の理解を妨げることです。
購入の意図を持つクエリと情報収集の意図を持つクエリのどちらに関連性が高いのかの判断を困難にします。
しかしながら、テキストコンテンツが多いほうが検索に有利だという誤解のもとに、カテゴリページ(や商品詳細ページ)に実質的に購入者の役にたたないようなコンテンツを掲載している EC サイトは珍しくありません。
※すずき注: EC サイトで長い記事コンテンツが不要ということではありません。EC サイトであっても販売ではなく情報提供を目的としているページであれば、文字数は必然的に多くなるでしょう。
カテゴリページから(無意味な)長文コンテンツを削除してランキング回復
コア アップデートのような大きなアルゴリズム更新の影響を受けて、数年にわたって検索順位を何度も下げてきた EC サイトをゲイブ氏はコンサルティングしました。
提案した改善策の 1 つが、カテゴリページからの長文コンテンツの撤去です。
当初は、数段落で構成される長い説明文をカテゴリページに掲載していました。
ところが実際には、ユーザーの役にはたっていない中身でした。
いくつかのフェーズを経て最終的には、本当に必要な情報だけの説明文に削りました。
[イメージ図: カメラのそばにあるのがカテゴリページの説明文。かなりコンパクトにした]
※グレンの許可を得て元記事の画像を利用、編集しています。
いきなりごっそりと削除したわけではなく、文字数と見せ方を何度か変えながら、数年かけての改善です。
コンテンツの量を減らすことで順位が下がる懸念があったものの、そういった事態は起きなかったとのことです。
結果的に、2020 年 12 月と 2021 年 7 月の 2 度のコア アップデートで検索トラフィックが大幅に増加しました。
1 回の作業で単純に減らしたわけではありません。
EC サイトのカテゴリページから長文の説明文を削除したことによる成功事例の詳細はゲイブ氏のブログ記事を参照してください。
何度か触れたように、いくつかの段階を経て改善を繰り返してきました。
※すずき注: Google 翻訳の性能が良くなっていますが、この記事に関してはいまいち上手に訳せていない感じです。たとえば記事にたびたび出てくる “fluff” という単語を「綿毛」と訳しています。でも、ここでは「つまらない」の意です。「綿毛」だと読んでいて混乱します。
長文テキストコンテンツ削減は試す価値あり
長い説明文を削除したことが直接の原因で順位が回復したとは断言できません。
たとえ削除が功を奏したのだとしても、1 サイトの事例に過ぎずどのサイトにも有効な改善策とも限りません。
それでも、もし無駄に長いテキストコンテンツをカテゴリページに載せていて、検索順位が振るわない状態が続いているとしたら削減は試して見る価値がありそうです。
ただし次のような方針は、検証とユーザー調査を重ねて、自分のサイトに最適な状態を見つけ出さなければなりません。
- どんな内容に絞るべきか
- どのくらいの文字数にするか
- どのように見せるか
忘れてならないのは、そのカテゴリページに訪問したユーザーの役に立つコンテンツが何なのかを最優先に考えることです。
テキストコンテンツが多ければ SEO に有利だという盲目的な思考は捨てましょう。