[レベル: 上級]
ChatGPT がショッピング検索結果を改良しました。
ChatGPT 検索のショッピング体験
ユーザーが何かを購入したい意図を示す質問 —— 例:「料理好きの人へのプレゼント」や「200 ドル以下のおすすめノイズキャンセリングヘッドホン」—— を入力すると、ChatGPT は、関連性の高い商品を視覚的にリッチなカルーセル形式で表示し、追加の商品詳細を提供できるようになりました。
ユーザーはリンクをクリックして詳細情報を得たり、購入するウェブサイトにアクセスできたります。

この機能は GPT-4o および 4o-mini のモデルで利用可能です。
提案する商品は ChatGPT が独立して選択しており、広告ではありません。
こちらは、「What’s the best espresso machine under $200 that comes close to the taste of coffee in Italy?(イタリアのコーヒーに近い味をだせる、200 ドル以下でいちばん良いエスプレッソマシンは何ですか?」のプロントで返される ChatGPT 検索のショッピング結果です(OpenAI が X に投稿した動画)
商品購入ページへのリンクも提供されるので、気に入ればそのまま買うこともできます。
ChatGPT ショッピング検索に最適化する方法
ChatGPT のショッピング検索に関するより詳細な情報を OpenAI は提供しています。
これには、最適化のヒントも含まれています。
商品選定プロセス
すでに説明したように、ChatGPT は、ユーザーのクエリに購入意図が関連すると認識した場合に、商品をビジュアルなカルーセルに表示します。
意図は、ユーザーのクエリや、記憶(メモリー)やカスタム指示などの利用可能なコンテキストに基づいて評価されます。
例えば、「大型犬 2 匹用の面白いコスチューム」を探しているとユーザーが尋ねた場合、次のような要因を考慮します。
- 価格
- 顧客評価
こうした一般的な基準に加えて、希望するコスチュームの雰囲気やサイズなどユーザーが指定した特定の基準も考慮します。
もしユーザーが以前にピエロが嫌いだと示していれば、モデルはその点も考慮し、ピエロのコスチュームを除外するかもしれません。
しかし、モデルの意図解釈は時に不完全である可能性があり、ユーザーは好みを明確にして回答の調整を依頼することができます。
商品選定に影響を与える主な要因には次のようなものが含まれます。
- サードパーティープロバイダーからの構造化メタデータ(価格や商品説明など)やコンテンツ(★評価やレビューなど)
- 新しい検索結果を考慮する前の ChatGPT モデルの応答
- OpenAI の安全基準
これらの要因の重み付けはユーザーのクエリによって異なり、たとえば予算(30ドルなど)を指定すると価格がより重視されます。
関連する可能性のあるすべての商品が表示されるわけではありません。
商品詳細:説明、ラベル、評価
商品販売者は、同じ商品に対して様々なタイトルや説明を使用することが多いため、結果を読みやすくするために、サードパーティ情報に基づいて、簡略化された商品タイトルや説明を ChatGPT が生成することがあります。
一部の商品画像には「お手頃価格」や「人気 No.1」といった特徴ラベルが表示されることがありますが、これらはサードパーティデータを含むモデルが利用可能な情報に基づいて ChatGPT が生成したものです。
これらは保証や検証された記述ではなく、「お手頃価格」というラベルは、必ずしも市場で最も安い価格であることを意味するのではなく、レビュアーが価値の高さを頻繁に言及していることを示唆する場合があります。
レビューの要約も、公開ウェブサイトのレビューに基づいてモデルが生成したもので、製品に関する一般的なユーザーの好みや不満点を強調することを目的としています。
星評価や評価数はサードパーティプロバイダーから提供され、集計されている場合があり、特定のウェブサイトで利用可能な評価とは一致しない可能性があります。
OpenAI はレビューや評価を検証しておらず、一部のレビュアーや評価者は報酬を受け取っている可能性があります。
価格情報
ChatGPT が表示する商品リストには価格が含まれることがあり、これはサードパーティのプロバイダーから取得した情報です。
次の点を認識しておく必要があります。
- 最初に表示される価格は通常、最初にリストされた販売業者の価格を反映しており、利用可能な最低価格ではない場合がある
- 価格をクリックすると、その商品を提供する他の販売業者の追加の価格オプションが表示されることがある
- 販売者が価格や配送条件を更新した場合、それが表示される情報に反映されるまでに遅延が生じることがあり、見積もり税額や配送料が最終的な金額と異なる場合がある
販売者の選定
ユーザーが商品をクリックすると、それを提供している販売業者のリストが表示されることがあります。このリストは、第三者のプロバイダーから受け取る販売業者と商品のメタデータに基づいて生成されます。
現在、販売業者の表示順序は主にこれらのプロバイダーによって決定されており、価格、送料、返品ポリシーなどの要因に基づいて再ランキングは行われません。
OpenAIは、より正確で最新のリストを確保するために、販売業者が直接商品フィードを提供する方法を引き続き模索しています。
以上ですが、この記事での説明は概要です。
完全な解説は公式ドキュメントで確認してください。
ChatGPT にフィード送信する
OpenAI は、販売者が商品フィードを ChatGPT に直接提供できる簡単な方法を検討しています。
フィードを送信することにより、正確で最新のリスティングが ChatGPT のショッピング検索で保証されるようになります。
フィード送信に興味がある販売者(EC サイト)はフォームから送信しておくと、受付が開始され次第 通知をもらえます。
フォームはこちらです。
新機能は一時停止?
ショッピング検索の改良のほかにもいくつかのアップデートが ChatGPT に導入されました。
ところが、不具合が発見されたとのことでアップデートがロールバックされました。
OpenAI の CEO である、Sam Altman(サム・アルトマン)氏がコメントを出しました。
we started rolling back the latest update to GPT-4o last night
it's now 100% rolled back for free users and we'll update again when it's finished for paid users, hopefully later today
we're working on additional fixes to model personality and will share more in the coming days
— Sam Altman (@sama) April 29, 2025
昨夜、GPT-4o の最新アップデートのロールバックを開始しました。
無料ユーザーについては現在 100% ロールバックが完了しており、有料ユーザーについても完了次第、本日中には再度更新情報をお伝えする予定です。
モデルのパーソナリティに関する追加の修正に取り組んでおり、近日中に詳細を共有します。
ロールバックにはショッピング検索の改良も含まれていると思われます。
さて、ロールバックしたものの、近いうちに不具合を修正してショッピング検索が再びリリースされるでしょう。
今すぐではないとしても、EC サイト運営者にとって大きな転換点になる可能性もあります。
動向に注視しましょう。