遂に来た!通信が安全ではないことを示す警告をすべての非HTTPSページにGoogle Chromeが常に表示。2018年7月リリースのバージョン68から

[レベル: 初〜中級]

HTTPS ではなく HTTP で配信されているすべてのページに対して、通信が安全ではないことを通知するラベルを Chrome ブラウザで常に表示することを Google はアナウンスしました。
2018年7月にリリースされる Chrome 68 から実装する予定です。

全 HTTP ページに「保護されていない通信」ラベルを常時表示

HTTPS で配信していないページ、言い換えれば、HTTP のままで配信しているページには「保護されていない通信」のラベルが URL アドレス欄の先頭に表示されます。

たとえば、今でも HTTP で頑張っている東京都の公式ホームページは、この記事を書いている時点での最新版の Chrome(安定版)のバージョン 64 では、次のように表示されます。
と言っても、気になるところは何もありませんが。

HTTP の 東京都公式ホームページ

これが、2018年7月にリリースされる Chrome 68 からは次のような表示になります。

「保護されていない通信」ラベルが付く HTTP の 東京都公式ホームページ

重要なのはページを開いた瞬間から「保護されていない通信」ラベルが付く点です。

現行の Chrome でも HTTP ページにはラベルが表示されますが、次の条件に当てはまるときです。

  • 通常モード: フォームに文字を入力したとき
  • シークレットモード: 常時

シークレットモードでは、HTTP ページにはラベルが常時表示されるものの、通常モードにおいてはフォームに文字を入力しない限りはラベルは出現しません。
つまり来るべき仕様変更は、昨年10月に導入した 非 HTTPS ページの扱いをさらに一歩推し進めた形になります。

こうなるのは、わかっていたことです。
すべての HTTP ページに最終的には警告を出すことを目指していると Google はいくどとなく言及していました。

もしいまだに HTTP で運用しているとしたら、「保護されていない通信」ラベルがネガティブな影響を与えることは絶対にないと確信できる場合を除いて、移行の準備を大至急始めるべきでしょう。
もっとも、Chrome でラベルが付くからという理由からではなく、ユーザーのセキュリティとプライバシーの保護がウェブでは必須になってきたという理由から HTTPS にするのが正しい考え方なのではないかとも僕は思います。

【補足】
Chrome ブラウザにおける仕様変更であって検索とは関係ありません。
ランキングが下がったり、まして“ペナルティ”なるものを受けたりすることもありません。
ただし、これまでの状況から推測するに、HTTPS 移行を促すための通知が Search Console に届く可能性があります。