数年前に相互リンクが絶大な効果を上げた時期がありました。
その名残として、相互リンク先のサイト名を列挙しただけの相互リンク集ページを今でも見ることができます。
現在相互リンクは、「苦労の割には効果がない」、場合によっては「ペナルティの対象にもなりうる」、ということで、どちらかというと敬遠されがちなのではないでしょうか?
自分が所有するサイト同士をリンクし合うことを「クロスリンク」と言ったりします。
一種の相互リンクですが、こちらはどうなのでしょう?
持っている3サイトをクロスリンクするのは悪いこと?
あるウェブマスターからのこんな質問に、GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が回答しました
Is cross-linking websites bad?
サイト同士に何らかの関連性があるかが問題だね。
1つがドライクリーニングのサイト、もう1つが古美術のサイト、もう1つが携帯レビューのサイトだとしたら、ページの下にリンクがあるのは奇妙だ。
漫画のサイトを見ていたのに、ページの最後に行ったら自動車保険やコーヒーテーブルのサイトへのリンクが突然出てくるのは、何にも関係がない。
「どのくらい関連性があるのか」をまず先に考えてほしい。
3つのサイトで相互リンクしてもたいした数じゃないから、大きな問題にはならないと思う。
でも、30サイト、300サイトでクロスリンクしていたら、「何の関係があるんだろうか」と一般のユーザーも競合も不思議に思うだろう。
紳士洋服・婦人洋服・子供洋服がクロスリンクしあうのは、関連があるから完全に理由がある。
同じ企業傘下にある会社同士も、正当な理由があるから問題があるとは思えない。
少ない数だったらまだいいかもしれないけど、サイトの規模が大きくなるに連れてページの下に大量のリンクが出現するのは良くないね。
仮に道行く一般の人にクロスリンクしたサイトを見てもらったとして、何かおかしいという反応を示すようだったら、それはやりすぎということだよ。
数個くらいのサイト同士であれば、クロスリンクしても悪い影響は起こらないだろうとのことです。
もっともプラスに働くこともないかもしれませんが。
しかし、いちばん重要なのは「関連性」があるかどうかです。
いつも僕たちの頭を悩ます「関連性」が出てきましたね。(笑)
明確な定義があるわけではないですから、これはもう常識的な範囲で考えるしかありません。
不安なら身の回りの人に、関連があると思うかどうか尋ねみてください。
というより「不安」なら、やめておいた方がいいでしょう。
無理して危険を冒すことはありません。
グループ企業同士のサイトで相互リンクしても問題ないと言われて、安心したサイト管理者もいるのではないでしょうか。
ただし、キーワードをアンカーテキストに詰め込んでページボトムに並べただけのフッターリンクはやめておきましょう。
SEOを意識したフッターリンクではなく、あくまでもユーザーのための案内としてのフッターリンクをおススメします。
ぐるなびさんは、その点きれいなフッターリンクを設置しています。
とても分かりやすく見やすいですよね。
ところが画像の下にさりげなくテキストでのリンクも張っていて、SEOのことも忘れていません。
ぐるなびさんのSEOはどこが手がけているんでしょうかね。
反対に、こういうフッターリンクはおススメしません。
リクルートさん(あ、言っちゃったw)くらいのオーソリティが高そうなサイトになるとこれくらいのことは問題にならない気がしますが、一般のサイトでは無関係なサイトへのフッターリンク、しかも検索エンジンを相手にしただけのアンカーテキストでのフッターリンクは採用しない方が無難です。
クロスリンクだろうがフッターリンクだろうが、「これってどうかな? 危険かな?」と悩んだときは「ユーザーにとって役立つか」に立ち戻りましょう。
これはキレイごとを言っているのでも何でもなくて、検索エンジンのアルゴリズムがそういう視点で見られるように進化してきているということです。
【UPDTATE】
この記事がきっかけで「じゃらんnet」さんにインタビューができました。
『【特別企画】じゃらんnetさん インタビュー』