AdWords広告グループでキーワードを移動すると、品質スコアはリセットされるのか?

ブログ読者のみなさんに、嬉しいお知らせです。

このブログに「Contributor(コントリビューター:記事寄稿者)として、Google AdWordsのプロフェッショナルである、鷲見 貴人(スミ タカヒト)さんを迎えることになりました。

鷲見さんとは、僕が講師を務めたSEOセミナーで出会いました。
僕のブログの読者さん(熱烈なファン?(笑))でもあります。
最近は、twitterでもよくやりとりしています。

鷲見さんは、「Google AdWords認定プロフェッショナル」であると同時に、現在日本でただ1人の「Google Website Optimizer 認定コンサルタント」でもあります。

Google Website Optimizer 認定コンサルタントは、世界でも数10人しか存在しない、それはもう審査の厳しい資格です。

鷲見さんは数年前までイギリスでGoogle AdWordsのコンサルタントとして活躍し、現在はその活動の場を日本に移しています。

鷲見さんが運営する「Google AdWords Lab」は、日本では数少ないAdWordsに特化したブログで、僕は毎日欠かさずチェックしています。

僕はAdWordsに関しては決して素人ではありませんが、それでもSEOに比べるとまだまだのレベルです。

このブログで取り上げたいAdWords関連の海外トピックがあっても、どうしても優先順位がSEO関連よりも低くなってしまって、お蔵入りになってしまうことがしばしばあります。

僕は常々、オーガニックサーチのSEOだけはなく、ペイドサーチのAdWords(PPC広告)についてももっと充実した情報を提供していきたいと思っていました。

しかし、条件が整わず実現に至っていなかったのです。

そこで、AdWordsに関しては日本一だと(もし今はそうでないにしても、そうなるであろうと)直感的に感じた鷲見さんに寄稿してもらえないかと打診したところ、幸いにも、二つ返事で快く承諾してくれました。

基本的に、毎月第2/第4水曜日に、鷲見さんのAdWords記事を公開します(僕は通常どおり、自分で記事を書きます)。

鷲見さんは、僕と同じくらいよりもずっと英語が堪能で、Google大好き人間です。(笑)

読者のみなさんも、Google AdWordsについて聞きたいことがあれば、どんどん質問をお寄せください。

それでは、鷲見さんお願いします。

「海外SEO情報ブログ」の読者のみなさん、はじめまして、鷲見 貴人と申します。

今回ご縁がありまして、鈴木さんのブログに記事寄稿することになりました。

当面は月に2回の投稿ですが、「Google AdWords認定プロフェッショナル/Google ウェブサイトオプティマイザー 認定コンサルタント」としての誇りを持って、みなさんに有益な情報を発信していきたいと思います。

これから、よろしくお願いいたします。

ということで、早速、第1号です。

タイトルにもあるように、『キーワードを移動させると品質スコアはどのように影響するか?』 という話になります。

アドワーズで、過去のクリック率の履歴が品質スコアに影響するという仕組みは、既にご存知の方も多いと思います(コンテンツネットワークに関するクリック率の履歴は、少しその算出方法が違うので、今回の件に関しては忘れてくださいね)。

Google の検索ネットワークの広告に限った話ですが、例えばグループ内にあったキーワードを取りだして、新しいグループに移動すると、その品質スコアや履歴はどうなるのでしょう?

こちらがまず、Googleの発表です。

Restructuring your account does not cause you to lose your historical Quality Score information.

“アカウントを再構築しても、それまで積み上げてきた履歴を失うことはありません。”

履歴を失うことは無いので、キーワードを新しいグループに入れ替えたり、アカウントを再構築することに関しては、Google もオススメしています。

ところが実際は、キーワードを別のグループに移動させたり、そのキーワードを取りだして新しくグループを作ったりすると、一時的に品質スコアがリセットされます。

これはなぜかというと、キーワードのクリック率もそうですが、広告のクリック率も履歴に影響を与えるので、それを新たに考慮しているためです。

この履歴の再構築に時間がかかっていたので、キーワードを別のグループに移動させたり、そのキーワードを取りだして新しくグループを作ったりする場合は、元々あるキーワードをアクティブにさせた状態で、同じキーワードを別グループで同時に使いながら移行させるのが良いという戦略が、少し前まであったほどです。

そこまでは必要ないにしても、テストとレビューは大事です。

新しいグループにキーワードを移動することで、広告のクリック率の履歴がリセットされ、そのうえ品質スコアが落ちてしまったのでは意味がありません。

グループを新しくしたことで、どれだけの改善があったのかは、必ず解析しなければなりません。

期待とは裏腹に、悪くなったのであれば、元に戻せば良いだけの話です。

また、このような短期間のテストが、アカウント全体に大きな影響を与えることもありません。

アカウントの再構築をすることに関しては、大いにオススメですが、上記を考慮しながらテスト&レビューを行うことを心がけましょう。

*** About Takahito Sumi ***

長い海外生活の経験から、海外のインターネット事情に精通し、その知識をもとに、年商 5000 万のネットショップを実家のベッドルームで立ち上げる。

現在は、Google 認定プロフェッショナルの資格を持ち、毎月 1000 万円以上の AdWordsアカウントを管理している傍ら、コーチングプログラムの主催、Google AdWords/LPO 対策のコンサルティング業務を行う。

2009 年 6 月には、日本で初めて Google 本社よりGoogle Website Optimizer 認定コンサルタント に任命され、ホームページのコンバージョン率を考えた広告戦略を、日本中に広めるために活動中。

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