[レベル: 上級]
rel="nofollow"
属性の扱いを Google が変更したことを昨日お伝えしました。
これまでは命令として必ず従ってきましたが、これからはヒントとしての利用になります。
そうすることが適切だと判断した場合は、無視することがありえます。
また、rel="sponsored"
属性と rel="ugc"
属性を新たに導入しました。
働きは rel="nofollow"
と同じですが、対象とするリンクをより限定しています。
この記事では、公式アナウンスで説明されているよくある質問にプラス α して解説します。
rel=”nofollow” の変更と、rel=”sponsored”・rel=”ugc” に関する想定質問
どうして nofollow を命令からヒントとして扱うようになったのか?
リンクは検索にとって重要なシグナルです。
URL の発見やアンカーテキスト、PageRank などランキングに直接影響する役割から、不自然なリンクのパターン理解に至るまでさまざまな情報を提供します。
nofollow リンクを無視するとそうした重要な情報を失うことになります。
良いサイトでリンクがたくさん集まっているのに、nofollow だったため評価対象にならないとしたら、それは適切な検索結果を提供する妨げになります。
nofollow に必ず従うことがむしろマイナスの影響を及ぼすようになってきたため、命令ではなくヒントとして処理するように Google は扱い方を変更しました。
必要だと判断した場合は、nofollow リンクであってもシグナルとして利用します。
新たに導入された rel="sponsored"
と rel="ugc"
も同様にヒントとしての扱いになります。
どういうときに nofollow が無視されるのか?
通常のリンクとして扱う必要があると Google のアルゴリズムが判断したときです。
具体的にどんなときかは聞いても教えてくれないと思います。
でもたとえば、サイト内のリンクをすべて nofollow にしているなんていうケースでは、nofollow を無視しそうです。
あとはスパムリンクが復活しないように、適切に判断してもらえることを祈るだけです。
既存の nofollow を変更する必要があるのか?
変更する必要はありません。
nofollow
属性は引き続き機能します。
広告用に sponsored
属性が、UGC 用に ugc
属性が導入されました。
しかし、たとえ広告であっても、またブログのコメントであっても nofollow
属性のままで何も問題ありません。
「このリンクはまぎれもなく広告です」や「このリンクは確実に読者が書いたコメントです」のように Google に明確な情報を伝えたいのであれば、sponsored
属性や ugc
属性を使うことができます。
可能なら、sponsored
属性や ugc
属性を使うといいでしょう。
さらに Google にとっては、リンクのパターンを学習するために sponsored
と ugc
を使ってもらったほうが助かるかもしれません(Google を支援したかったら積極的に使いましょう😉)。
複数の属性の併用は可能か?
たとえば、nofollow
と sponsored
の 2 つの属性を付けることが可能です。
<a href="https://example.com/ads rel="nofollow sponsored">広告</a>
sponsored
属性と ugc
属性をサポートする検索エンジンは今のところ Google だけです。
ほかの検索エンジンとの互換性を考慮して nofollow を残しておくといいかもしれません、
Google 以外の検索エンジンはサポートしているのか?
sponsored
属性と ugc
属性をサポートしているのは Google だけです。
主要な検索エンジンには声をかけているようですが、サポートするかどうかは各検索エンジンの判断になります。
なお Bing は rel="nofollow"
を以前からヒントとして利用しているとのことです。
間違った使い方をするとペナルティを受けるのか?
間違った使い方の定義ができませんが、nofollow
を付けすぎたとか広告に ugc
を付けてしまったとかいうことでペナルティを受けることはありません。
属性を無視して通常リンクとして扱われるか、本当に評価対象から外されるかのどちらかでしょう。
“nofollow ペナルティ” という造語を作らないようにしましょう😉
いつから変更されるのか?
ランキング対するヒントとしての利用はすでに適用されています(昨日から)。
sponsored
属性と ugc
属性のサポートも始まっています。
クロールとインデックス(たとえば URL の発見)に対するヒントとしての利用は、2020 年 3 月 1 日から始まる予定です。
nofollow でクロール制御しているんだけど?
nofollow で内部リンクのクロールを制御しているサイトがあります。
今後も機能するかもしれないし機能しないかもしれません。
nofollow リンクがクロールに利用されるようになるまで半年あります。
それまでに、別の確実な方法を検討したほうがよさそうです。
robots meta タグはどうなるのか?
robots meta
タグの nofollow の扱いはどうなるのでしょうか?
また、sponsored
と ugc
は robots meta
タグでも使えるのでしょうか?
robots meta
タグの nofollow
もヒントとして扱われるようになります。
次のタグが head
セクションに記述されたページのすべてのリンクはヒントとしての nofollow リンク扱いになります。
<meta name="robots" content="nofollow">
一方で、sponsored
と ugc
はrobots meta
タグでは利用できません。
したがって、次の 2 つの robots meta
タグは無効です。
<meta name="robots" content="sponsored">
<meta name="robots" content="ugc">
以上です。
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