Googleゲイリーがアドバイスする画像SEOと動画SEOのベストプラクティス #inhouseseo #GoogleDanceTokyo

[レベル: 中級]

ユーザーの役に立つコンテンツは必ずしも文字情報だけとは限りません。
時には、画像や動画のほうが適していることもあります。
そこでこの記事では、画像と動画のベストプラクティスについて解説します。

先週開催された ISM Spin-off #2Google Dance Tokyo 2017 でゲストに招かれた Google の Gary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)によるアドバイスです。
Q&A セッション中で語られたものに加えて、ゲイリーから直接聞いたことも含めています。


Google Dance Tokyo での浴衣姿の長山さん(左)とゲイリー(右)

画像の最適化

画像の最適化に関しては、ヘルプ記事公式ブログ記事ですでに説明されていることと大差ありません。

テキスト情報

何の画像なのかを Google が理解するにはテキスト情報が役立ちます。
テキスト情報とは具体的には次のようなものです。

  • 画像周囲のテキスト
  • 画像のキャプション
  • alt 属性
  • ファイル名

画像の周囲にあるテキストは、画像の理解に特に役立つとのことです。
どんな画像なのかを説明する文字情報を必ず追加しましょう。

写真だけを掲載して終わりというのは、SEO 視点からは好ましくありません。
もっとも、写真の説明はユーザーにも有益な情報になりますね。

画像サイトマップ

画像の発見には画像サイトマップが役立ちます。
重要なコンテンツとして使っている画像ならば、サイトマップ経由で送信しましょう。

画像認識

Google は現在、画像認識の技術を検索でも用いているそうです。

とはいえ、画像認識を常に使っているわけではなく現状では非常に稀だとのことです。
画像を理解するための手がかりが乏しいとき、あるいは補足的に使うくらいと思われます。
画像品質を判断することまでには利用していません。

構造化データ

構造化データをマークアップすることで画像検索で目立たせることができます。

最近ではモバイル画像検索で「バッジ」機能が導入されました。
それより前には、商品、そしてレシピと動画のリッチスニペットの提供が画像検索でも始まっています。

動画の最適化

画像に比べて動画の内容理解は難しくなります。

画像認識

静止画とはことなり、動画では画像認識の技術は使われていません。

動画は複数のフレームで構成されます。
動画はフレームが多いため複雑になる、動画全体の内容を理解するにはすべてのフレームを解析しなければならないなどの理由から、現状では画像認識を動画に応用するのは困難とのことです。

ということで、そのページのコンテンツが動画だけという状況は Google にとっては内容理解がかなり厳しくなります。

構造化データ

動画の内容理解においては、構造化データがものすごく助けになるとゲイリーは言っていました。

動画のディスクリプションに構造化データの情報を Google は利用できます。
動画の発見にも構造化データは用いられます。

画像理解を促進するための秘訣として、可能な限り多くのプロパティをマークアップすることをゲイリーは強く推奨していました。
公式ドキュメントが指示している必須および推奨のプロパティ以外にも、schema.org で定義されているプロパティで追加できるものはすべて追加したほうがその分、より多くの手がかりを Google に提供できます。

サイトマップ

画像と同様にサイトマップの送信も手助けになります。
動画の発見はもちろんのこと、その動画がどんな動画なのかのヒントとしても利用されます。

動画コンテンツを掲載しているなら、動画サイトマップも忘れずに送信するようにしましょう。

以上です。

技術が進歩しているとはいえ、画像、特に動画の理解に関しては Google はまだまだ僕たちが信頼できるレベルには到達していないというのが僕の正直な感想です。
画像だけ、動画だけというのは現状では不足です。
文字による補足がどうしても必要になります。

ゲイリーは触れませんでしたが、動画コンテンツでは“文字起こし”も併用したほうがいいでしょう。
文字に起こされたテキスト情報によって Google はその動画(そのページ)の内容を理解できるようになります(動画を見られない、見たくない状況の時にはユーザー視点でも文字起こしは役立ちますね)。

いずれにしても、画像や動画を主力コンテンツに位置づけているなら、ゲイリーのアドバイスを参考にして画像 SEO と動画 SEO に応用してください。