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Search Off the Record の最新エピソードで、コア アップデートの情報提供(の乏しさ)についてGary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏がコメントしました。
コア アップデートの実施をアナウンスするのであれば、もっと詳しい情報を提供すべきだと自身の意見を述べています。
📝すずきメモ: Search Off the Record は Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏とゲイリー、Martin Splitt(マーティン・スプリット)氏の 3 人が Google 検索の裏側について話し合うポッドキャスト。2020 年 6 月にスタートし、だいたい月イチのペースでエピソードを公開している。
コア アップデートについてもっと多くの情報をゲイリーは提供したい
クビにならないように発言には気を付けないといけないと言いつつも、コア アップデートのアナウンスについてゲイリーは率直に主張します。
主張を簡潔にまとめると、こうなります。
コア アップデートについて、もっと詳しい情報を提供すべき。でも、現状では毎回決まりきったことしか言わない。詳細を言えないならアナウンスに意味があるとは思えない
ゲイリーの実際の発言はこんな感じです。
コア アップデートを実施しているときは、自分たちが何をやっているか、もっと具体的には、コア アップデートの要素が何をやっているかを担当チームは通常はわかっている。だけど大半の場合は、20 年間公開し続けているガイドラインに重点的に取り組むようにと言うだけだ――基本的には、いいコンテンツを書きなさいとか、リンクを購入してはいけませんとか、そんなことだ。コア アップデートを実施するときは毎回決まって「ガイドラインに重点的に取り組みなさい」と基本的には言い、それがアドバイスでもある。
「コア アップデートの影響を受けたり、コア アップデートについてもっと詳しいことを知りたいならウェブマスター向けガイドラインをチェックしてください、またはガイドラインに基づいたこのブログ記事をチェックしてください」と言うだけなら、どうしてコア アップデートを公表するのだろうか?
(アナウンスがなくても)アップデートがあったのは明らかだ。詳しいことを言えないなら、コア アップデートについてコミュニケーションをとる利点が僕にはわからない。
ゲイリーの想いを聞いたジョンは次の点を指摘します。
- コア アップデートのアナウンスには変動を認識した人たちにそれを知らせる目的がある
- コア アップデートは検索結果のシャッフルが目的ではないことを伝える意味もアナウンスにはある
- アナウンスすることで、自分が間違ったことをやったわけではないと受け入れてくれる人もいる
ゲイリーはこう反応します。
たしかにそれはある。でもアップデートが何なのかや、影響を与えたサイトやコンテンツのタイプについて指針や情報をもっと与えてあげられるなら、僕は大賛成するだろう。だけど今のところはできない。
今のところは、「こんにちは! コア アップデートがありましたよ」とか「2 時間後にコア アップデートを実施しますよ」とか言うだけだ。
で、4 週間後に「うん、今回のコア アップデートは終わったよ」みたいな感じだ。
将来は、コア アップデートのもっと詳しい情報を Google は提供してくれるか?
もう 1 歩進んで、コア アップデートが起きているときには、もう少し何が起きているのかを言えばいいということだね
コア アップデートについてもっと詳しい情報を提供すべきというゲイリーの主張にジョンはこう理解を示します。
📝すずきメモ: ジョンは Search Relation Team のトップ
「そうなるといいんだけどね」とゲイリーはリアクションして、コア アップデートについての会話は終了です。
ゲイリーの指摘を受けて、その時のコア アップデートが具体的に何を変更したのか、どんなサイトやコンテンツが影響を受けているのかなどの情報を Google は今後提供してくれるでしょうか?
おおいに期待したいところですが、現状では担当チームにはそういう考えはないようで期待薄です。
本音を言えば、定形のことしか言わないコア アップデートのアドバイスは実際の行動に起こしづらく、今となってはさほど手助けにならないように感じます。
どうなることやら。
ゲイリーの主張を生の声で聴きたいひとはこちらからどうぞ。