GoogleのゲイリーがSEOの質問に答えた――Fredアップデート、ランキング要因の順番、titleタグ書き換えなど #StateofSearch 2017

[レベル: 中〜上級]

State of Search 2017 カンファレンスで Google の Gary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏が登壇した Q&A セッションから、感情分析301/302 リダイレクトに関するトピックを先週レポートしました。

この記事では、そのほかの Q&A をレポートします。

Gary Illyes & Jennifer Slegg at State of Search 2017

Fred Update

Google は平均して1日に2回のアップデートを実行している。すべてに名前は付けられないから、ランキングアルゴリズムの変更をまとめて(ジョークで)Fred と名付けたに過ぎない。

通常は、ウェブマスターはアルゴリズム更新に対応できない(する必要がない)。モバイル関連など対応可能な更新はアナウンスする。

ソーシャルメディア

どのようにユーザーに受け止められているかが今はとても重要。たとえば、ソーシャルメディアでどのように言われいてるかはサイトの信頼性を判断することに利用されることもありうる。

[鈴木メモ: 個別記事で詳細を解説済み――『Google は感情分析をランキング要因にしていない。しかしウェブでどのように言及されているかは重要』]

ランキング要因の順番

(コンテンツ、リンク、RankBrain の順に重要なランキング要因だと言われるが? という質問に対して)

あるクエリにおいては、リンクがとても重要な場合もある。でもリンクが完全にゼロでも上位表示しているサイトもある。

数百のアルゴリズムでどのページが最も関連性があるかを判断している。どのアルゴリズムが重要になってくるかはクエリによって変わってくるから、どれが一番重要だと決めることは意味がない。

RankBrain は主にロングテールで機能する。これまでになかったクエリでも上手に解釈できる。

増加する広告

(検索結果で広告が増えているが、広告チームとやりとりしてるのか? という質問に対して)

一般的には、広告チームとは繋がっていない。大きなクライアントを担当している AdWords チームの人が検索チームにお願いに来ても、取り合わない。

検索においては、ユーザーが何を求めているかが最も重要。それはオーガニック結果ではなく広告かもしれない。もっとも検索チームの人間としては、広告のほうが関連性が高いというのは嬉しいことではないが。

301・302 リダイレクト

内部的なインデックスシステムを変えた。どちらも間違いなく完全に PageRank を渡す。301 でも 302 でもどちらを使ってもいい。Google からどちらを推奨するということはない。

[鈴木メモ: 個別記事で詳細を解説済み――『301・302リダイレクトはどちらもPageRank喪失なし、好きな方を使って構わない』]

title タグ書き換え

検索結果に表示するタイトルはクエリに依存する。

もし Google が title タグを修正したとしたら、それは元の title タグがクエリの意図に答えてないとき。title タグが「ホームページ」だったり、title タグがなかったりするページがたくさんある。

ユーザーのために title タグを修正するのは良いことだと考えている。

低品質ページの削除・noindex

低品質ページを削除したり noindex を付けたりしたとしても、サイトの評価が上がるとは限らない。
ページの削除よりもコンテンツを改善すべき。

[鈴木メモ: Web担当者Forumのコラムで詳細+αを解説済み: 『低品質コンテンツは削除すべき? 改善すべき? ゲイリーの正論vsランドの現実』]

スニペットに表示される日付けのごまかし

検索結果のスニペットに表示される日付けを偽った場合は手動対策を受けるかもしれない。

ユーザー行動をランキング要因にしているか

ランキングに直接影響するというよりも、ユーザーがどう思うかを考えたほうがいい。ネガティブな感情をオンラインでユーザーが持っているかどうかを、Google は見ている。

広告ばかりのサイト

上位表示しないようにしている。

強調スニペット

絶えず変化するし改良している。今日出ている強調スニペットは明日は出ていないかもしれない。

新しい Search Console

ベータテスト中。スケーラビリティの問題でまだ一般公開できない。リリース前に修正しなければならないことがある。

新しい SC では検索アナリティクスの期間をもっと長くする。

音声検索データ

検索アナリティクスで音声データを提供する予定はあるが、新しい Search Console にリソースを割いているのですぐには実装できないだろう。

モバイルファーストインデックス

ウェブページが MFI の準備ができてるかどうかを判断する仕組みを内部的に作った。

MFIの準備ができていないサイトの主な問題は次のとおり。

  • コンテンツの省略
  • 画像の省略
  • 構造化データの省略
  • hreflang の省略

[鈴木メモ: 8月の ISM Spin-off #2 でもっと詳しく説明していた――『Googleモバイルファーストインデックス後はレスポンシブが唯一の選択肢か?』]

ペンギンアップデート

4.0 の導入以来、多少の改良はしてきたが、現在の状態に満足している。想定どおりに機能している。今はリアルタイム更新になっている。

以上です。

率直に言うと、特筆すべきような新しい情報は出ませんでした。
モデレータのツッコミがいまいちだったようにも思います(容赦ないダニーバリーと比べると、ジェニファーさんは優しい性格の人だからかもしれません)。

それでもあなたにとって役立つ情報があれば嬉しいことです。:)