リッチリザルト テスト ツールにユーザーエージェント選択機能が追加、MFI向け構造化データの検証に利用

[レベル: 中級]

ユーザーエージェントを選択する機能がリッチリザルト テスト ツールに追加されました。
スマートフォン用 Googlebot とパソコン用 Googlebot のどちらのユーザーエージェントで取得するかを指定できます。

ユーザーエージェントの選択

ユーザーエージェントを選択するようにとのメッセージが初回は右下に出ます(「拒否する」とありますが、これはメッセージボックスを閉じる意味です。英語の “dismiss” の訳が不適切ですね。ユーザーエージェントを選択できなくなるわけではありません)。

リッチリザルト テスト ツールでユーザーエージェントを選択

URL 入力ボックスの下でユーザーエージェントを選択できます(URL を入力しないとグレーアウトして選べません)。

リッチリザルト テスト ツールでユーザーエージェントを選択

リッチリザルト テスト ツールでユーザーエージェントを選択

MFI への準備に利用

リッチリザルト テスト ツール(以下、RRTT)でユーザーエージェントを指定できるようにした理由はモバイル ファースト インデックスへの準備に利用するためです。

これまでの RRTT はパソコン用 Googlebot でページを取得していました。
ご存知のとおり、モバイル ファースト インデックスではモバイル向けページがインデックスの対象になります。
したがって、構造化データにおいてもモバイル向けページに記述されているものがリッチリザルトに使われます。

レスポンシブ ウェブ デザインなら関係ありませんが、動的な配信または別々の URL でモバイルサイトを構築しているサイトは、スマートフォン用 Googlebot が確実に構造化データを認識できなければなりません。
RRTT のユーザーエージェント選択機能はその検証に役立つでしょう。

なおほとんどの場合は問題にはならないでしょうが、RRTT のレンダリングエンジンは古いまま(Chrome 41 相当)です。
Googlebot のレンダリングエンジンは最新版の Chrome を反映するようにアップデートされましたが、ツール群はまだアップデートしていません

もし、最新の JavaScript 技術を使って構造化データを挿入しているようであれば注意してください(とはいえ、JS のレンダリングとインデックスにはタイムラグがあるので JS による構造化データの挿入は非推奨)。