Google、PC検索のページエクスペリエンスアップデートの展開を完了。ランキング変動は起きていない

[レベル: 中級]

PC 検索へのページ エクスペリエンス アップデートの展開を Google は完了しました。

2 月 22 日に、PC 検索版ページ エクスペリエンス アップデートの展開を Google は開始していました。

予定より早い展開完了

3 月下旬までに展開を完了すると Google は案内していました。
たしかに、3 月下旬までの完了ではありますが、予想以上に早かったというのが大方の見方ではないでしょうか。
ほぼ 10 日で終えました。

実際の見積もりよりも多い日数をあえて発表していたのか、それとも想定よりも早く完了できたのか、いずれにしても早く完了して悪いことは、Google にとっても僕たちにとってもないはずです。

とにもかくにも、PC 検索版ページ エクスペリエンス アップデートの展開は完了しました。

ランキング変動はあったのか?

アップデートによる順位変動は起きたのでしょうか?

複数のランキングチェックツールを確認してみたところ、若干の変動を展開開始後に示しているものがいくつかありました。
しかし、日常的に起こりうる変動幅でした。
この変動が、ページエクスペリエンスアップデートによるものかの判断はできません。

そこで ページ エクスペリエンス シグナル、とりわけコア ウェブ バイタルの状況が悪いサイトの検索トラフィックの変化を Search Console のレポートで調べてみました。
結論を言うと、影響を受けたようにはまったく見えませんでした。

こちらはページ エクスペリエンスが良好な URL が約 25% のサイトです。
言い方を変えると、4 分の 3 のページがユーザー エクスペリエンスが悪いサイトです。 ページエクスペリエンスが悪いサイト

PC 検索で絞り込んだ検索トラフィックはこんな感じです。
矢印がアップデートが始まったあたりです。

ページエクスペリエンスが悪いサイト

一見すると減少したように見えますが、祝日だったために検索数そのものが減ったからだと推測できます。
その証拠に、グラフの右端つまり直近では元の水準に戻っています。

こちらは、ページ エクスペリエンスが最悪のサイトです。
良好な URL はなんとゼロです。

ページエクスペリエンスが悪いサイト

ところが、アップデート後の検索トラフィックは減るどころかむしろ増えています。

ページエクスペリエンスが悪いサイト

ちなみに、ページ数は少ないサイトですが競争がかなり激しいジャンルを扱っています。

比較対象として、ページ エクスペリエンスが完璧なサイトも見てみましょう。
100% の URL がページエクスペリエンス良好です。

ページエクスペリエンスが良いサイト

ページ エクスペリエンスが良好なので PC 検索トラフィックの上昇を期待したいところですが変化は見えません(1 日減少しているがこれは日曜日のため)。

ページエクスペリエンスが良いサイト

あなたも、自分のサイトのページエクスペリエンスの状況と PC 検索のトラフィックを Search Console でチェックしてみてください。
変化はきっと現れていないはずです(明らかな変化があったら教えてください!)

ページ エクスペリエンス アップデートの影響度が低いことは繰り返し言われていることです。
影響を及ぼしている検索結果がないわけではないのでしょうが、限定されていると判断できます。

もちろん、それがユーザー体験の向上を無視していいという結論には至りませんが。