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Googleは、モバイルフレンドリーアップデートの影響力を強化したアルゴリズム更新の実施を完了しました。
John Mueller(ジョン・ミューラー)氏が、Twitterで昨日アナウンスしました。
FYI The mobile changes mentioned here are now fully rolled out. https://t.co/fTB3ia6LJ2
— John Mueller (@JohnMu) 2016年5月12日
参考までに: ここで言及したモバイルの変更は現在完全に展開が終わった。
webmasters.googleblog.com/2016/03/continuing-to-make-web-more-mobile.html
モバイルフレンドリーアップデート第2弾のあらまし
ミューラー氏のアナウンスのいきさつを簡単におさらいしましょう。
Googleは、スマートフォンに対応していないウェブページのランキングを下げるアルゴリズム更新を2015年4月に実施しました。
いわゆる、モバイルフレンドリーアップデートです。
Googleは、このモバイルフレンドリーアップデートの第2弾として、その効果を強める更新を実施することを、今年(2016年)3月に告知しました。
実施時期は、5月の予定でした。
したがって、突然の更新ではなく予定どおりの実施になります。
日本のGoogleでも実施
強化されたモバイルフレンドリーアップデートの第2弾は日本を含む世界中で実施されました。
米国だけではありません。
こちらは、Googleの金谷さんとミューラー氏のツイートです。
日本語でもロールアウトしました!
「ウェブをさらにモバイル フレンドリーにするための取り組み」https://t.co/FI45Qbzqzs https://t.co/JMNJGWlOri— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2016年5月12日
@webmeimfamous well, all the places with Internet connectivity.
— John Mueller (@JohnMu) 2016年5月12日
[フォロワー] 世界中で(展開したのですか)?
[ミューラー氏] そうだね、インターネットに繋がるならすべての場所で。
※ユーモアを感じる回答ですね :)
展開はすでに完了
第2弾は、展開が始まったのではなく、展開がすでに完了しています。
SEO Japanの菅尾さんがミューラー氏に確認をとっています。
@TomoyukiSugao this has been rolling out for a while now but is now complete.
— John Mueller (@JohnMu) 2016年5月12日
[菅尾さん] この更新が与えるランキングへの影響はもう起こっているのですか? それとも今日からランキングに影響を与え始めるのですか?
[ミューラー氏]しばらく前から展開していて、今はもう完了している。
※菅尾さん、GJ! :)
第2弾による影響は?
モバイルフレンドリーアップデート第2弾は、検索結果にどのくらいの影響を与えたのでしょうか?
この点については情報を手に入れられていないのでまったくわかりません。
直近に比較的大きめの順位変動が発生していたようですが、それと第2弾は関係ないように思います。
なぜなら、順位チェックツールの大半はPC検索を対象にしているし(モバイルの順位を計測しているツールもないわけではない)、ミューラー氏とゲイリー・イリーズ氏は発表するようなアルゴリズム更新は実施していないとコメントしていたからです。
また、モバイルフレンドリーだけで検索順位が決定されるわけではありません。
ほかのアルゴリズムと組み合わせて、ユーザーのクエリに最も関連性が高い結果が返されることに変わりはありません。
@glenngabe You won't like it, but we use over 200 factors for ranking, a combination of factors will come together and lead to a serp page.
— John Mueller (@JohnMu) 2016年5月12日
私たちは200以上の要因をランキングのために使っている。ランキング要因の組み合わせが一緒になって、検索結果につながっている。
@glenngabe In general, no single factor will always trump all others for all kinds of queries. It really depends on the combination.
— John Mueller (@JohnMu) 2016年5月12日
一般的に言って、すべてのクエリに対してどれか1つの指標がほかの指標よりもいつも勝るということはない。本当に組み合わせに依存する。
対処は必要か?
モバイルフレンドリー強化版への対処が必要かどうかは、あなたのサイトの今の状態によって2つに分かれます。
- モバイル対応している
- モバイル対応していない
モバイル対応している
モバイル対応ができているなら対処は不要です。
別のサイト改善に意識を向けてください。
モバイル対応していない
(いまだに)モバイル対応できていないなら、モバイル対応を大至急終わらせてください。
モバイルフレンドリーアルゴリズムがすべてを決定するわけではないとしても、少なからず影響を受けるでしょう。
モバイル検索からの検索トラフィックは間違いなく減ります。
下は、初代のモバイルフレンドリーアップデートが実施されたあと、しばらくモバイル対応していなかった僕のブログのモバイル検索トラフィックの変化です。
横の点線がベースラインです。
左のタテ線は、モバイルアップデートが実施された日です。
この日を境にベースラインの半分くらいまでトラフィックが減っています。
右のタテ線は、モバイル対応が完了した日です。
この日を境にベースラインまでトラフィックが戻っています。
モバイルフレンドリーアップデートによって、モバイル対応しているサイトの検索トラフィックが増えたという話はほとんど聞きません。
しかし、僕のブログのデータが示すように、モバイル対応していないサイトの検索トラフィックが減ったという話はたくさん耳にしています。
モバイル対応が済んでいなければ、すみやかに対応するとを強く推奨します。
そもそもGoogle検索を考える以前に、モバイルユーザーにPC版ページを見せるのは、今の御時世ではユーザー体験を大きく損ねます。
自分のサイトではモバイルユーザーを完全に無視できるというなら話は別ですが、そういったケースは極めて稀なはずです。
Google検索だけではなく、モバイルユーザー体験を向上させるためにもモバイル対応については真剣に取り組みましょう。
Googleがモバイルフレンドリーアップデートを導入した理由は、モバイル検索ユーザーに優れた体験を提供するためです。