[レベル: 上級]
ページ単位とサイト全体の両方のシグナルをランキング付けに利用していることを Google はドキュメントで明確にしました。
ランキング シグナルに使用する単位
Google 検索ランキング システムを紹介するドキュメントの冒頭に次の段落が追加されました(この記事を書いている時点で日本語ドキュメントは未更新)。
Our ranking systems are designed to work on the page level, using a variety of signals and systems to understand how to rank individual pages. Site-wide signals and classifiers are also used and contribute to our understanding of pages. Having some good site-wide signals does not mean that all content from a site will always rank highly, just as having some poor site-wide signals does not mean all the content from a site will rank poorly.
We regularly improve our ranking systems through rigorous testing and evaluation and provide notice of updates to our ranking systems when those might be useful to content creators and others.
日本語に訳します。
Google のランキングシステムはページレベルで機能するように設計されており、さまざまなシグナルとシステムを使用して個々のページのランキング方法を理解しています。サイト全体のシグナルや分類子も使用され、ページの理解に役立っています。サイト全体のシグナルが良いからといって、そのサイトのすべてのコンテンツが常に上位にランクされるわけではありません。逆に、サイト全体のシグナルが悪いからといって、そのサイトのすべてのコンテンツが下位にランクされるわけでもありません。
Google では、厳格なテストと評価を通じてランキングシステムを定期的に改善しており、コンテンツ制作者やその他のユーザーにとって役立つ可能性のあるランキングシステムの更新については通知を提供しています。
基本的に Google はページ単位で評価しランク付けします。
しかし、サイト全体で評価するシグナルも利用しています。
既出の情報を明確に
サイト全体で評価するシグナルを Google が使用していることは新しい情報ではありません。
2024 年 3 月のコア アップデートについて紹介した公式ブログ記事で次のように説明していました。
サイトのランキング シグナルには何がありますか?
コア ランキング システムは基本的にはページレベルで機能するように設計されており、さまざまなシグナルとシステムを使用して、個々のページのランキングを判断しています。サイト全体のシグナルも一部考慮しています。
今回のドキュメントでの明文化は、この説明を引用、拡張したものです。
コンテンツクリエイター向けに Google が先日開催したイベントで、検索部門の副社長である Pandu Nayak 氏が、サイトレベルで評価するシグナルは存在しないと発言し物議を醸しました。
従来の説明と食い違っていたためです。
この議論が発端となって、正確な情報がドキュメントに追加されたのではないかと僕は疑っています。
いずれにせよ、Google はサイト全体で評価するシグナルも利用していることは事実です。
たとえば、サイトの部分が低品質なコンテンツばかりだったとします。
たとえ新規に公開したコンテンツが高品質であったとしても、「どうせこのサイトは品質が低いコンテンツしかない」とみなされていたらインデックスされないかもしれないし、クロールすらされないかもしれません。
サイト自体が価値がないと判断されてしまっているためです。
数日前に指摘した、ツールを利用してページを量産することの危険性もここにあります。