[レベル: 中級]
署名や経歴、資格などコンテンツ著者のプロフィールをランキング要因としては利用していない。
Google の Danny Sullivan(ダニー・サリバン)氏は、X の Search Liason アカウントを介してこのようにコメントしました。
The Verge の SEO 批判記事に対する反論
サリバン氏の発言は、The Verge が公開した SEO を非難する記事に対する反論です。
The Verge の記事はこのように主張しています。
私たち(The Verge の記事執筆者)の資格を読者が確認するかどうかさえわからないが、Google は確認していることはわかっている。
コンテンツ著者の紹介を、読者は気にしないだろうが Google はランキング要因として使っている(ので、SEO のために掲載しなければならない)という意味です。
この主張をサリバン氏は次のように訂正しました。
正直、少々「単純で古風な答え」になるかもしれないが、記事のこの部分は間違っており、私たちがそのような発言をしたと引用していない。Googleが「資格を審査する」といったことは決してない。誤解されることはよくあるかもしれないが、ニュース記事が調査してこのような内容を誤解し、さらに単純で古風なスクリーンショットで断言してしまうとは驚きだ。これは、昨年11月に共有したように、今後さらに対応していく誤解だ:https://twitter.com/searchliaison/status/1725275228375310821
著者プロフィールは、Google のために行うものではなく、ランキング上昇の目的もない。読者のために行うものであり、プロフィールを掲載しているサイトは、検索エンジンによるコンテンツの質の評価システムが「有用なコンテンツ」と判断するような特徴を備えている可能性がある。これは以前、The Verge の編集長をはじめ、この点について質問された人たち全員に説明したことだ。現在もなおこの考えは変わらない:https://dannysullivan.com/thoughts-verge-article-seo-6558#readers
記事で述べられているように、プロフィール画像や経歴が必ずしも The Verge のランキングを上げるわけではない。通常検索ランキングにおいて、Google がプロフィール画像や経歴の情報を何らかの形で確認し、「専門家と名乗っているから専門家による執筆だろう」と判断することはない。そのような判断は信頼性に欠けるため、あり得ない。ただし、正確なプロフィール画像と正確な情報を持つことは、質の高いコンテンツが備える特徴の 1 つであり、それらも完全に異なるシグナルに基づいてコンテンツの質を判断するシステムと合致する可能性はある。また、プロフィール画像がないコンテンツでも高い評価を得ているものは数多くある。
I know this will be a "simple, almost quaint answer" but this part of the article is wrong nor cites us saying this. Google doesn't somehow "check out our credentials." It is something I get that people can misunderstand, but not what I'd expect a news publication researching all… pic.twitter.com/fV2kGjABMR
— Google SearchLiaison (@searchliaison) January 8, 2024
Author bylines aren't something you do for Google, and they don't help you rank better. They're something you do for your readers — and publications doing them may exhibit the type of other characteristics our ranking systems find align with useful content. That's something I've… pic.twitter.com/vjYTTDW0kK
— Google SearchLiaison (@searchliaison) January 8, 2024
Just adding a byline doesn't give a ranking boost. Nor do we somehow read information in or near a byline and think "oh, they say their an expert, so this must be written by an expert." That wouldn't make sense, given how undependable it is. Having accurate bylines and accurate…
— Google SearchLiaison (@searchliaison) January 8, 2024
要点を簡潔にまとめるとこうなります。
- 著者の資格や署名をランキング目的で Google はチェックしていない
- 署名は直接的にランキングを向上させない
- 署名は読者のためであり、検索エンジンのためではない
- 質の高いコンテンツは正確な署名を持つことがあるが、それはランキングが向上する理由ではない
「署名や資格を含むコンテンツ著者の紹介は、信頼性や権威性をユーザーに示すために掲載するものであり、Google の評価を上げる目的で掲載するものではない。そもそも、ランキング要因として使っていない」ということです。
著者プロフィールを載せるのはもちろん良いことです。
しかし、それは読者にとってのことであり、まして、載せればそれで評価が上がるという単純なものでもありません。
ドキュメントとして公開予定
こうした、実際には不必要なのに、Google に評価されるためという理由でやらなければならないことの誤解が絶えないため、正式なドキュメントとして公開する予定とのことです。
また、多くの推奨と変更を今年後半にドキュメントに加えたいと考えていることを付け加える。すべてを即座に公開することはできず、時間がかかる。しかし、Google に見つけてもらいたいと思うのは当然のことながら、「Google のためにやらないこと」の理解に苦労している人々の存在を私は個人的に気にかけている。コミュニケーションの改善に努めており、その取り組みは続いている。ここでのコミュニケーションが上手くいくことを望んでいるし、作業は進行中だ。昨年これについてより詳しく述べた:https://twitter.com/searchliaison/status/1725275219395285151
I'll also add that I have a giant list of recommendations and changes I hope to see to come to our documentation later this year. I wish we could push it all live instantly, but it does take time to do. But I've personally taken to heart the difficulty people can have with the…
— Google SearchLiaison (@searchliaison) January 8, 2024
ユーザーを満足させるためにやるべきこと、Google の評価が上がるという目的でやるべきでないことを解説するドキュメントを Google は準備しています。
公開までにはまだしばらく時間がかかりそうですが、期待しましょう。