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Googleは、今まさに起こっていることを即座に検索結果に表示するために、Real time index(リアルタイム インデックス)という仕組みの公開を準備しています。
米サンフランシスコで先日開催された Google I/O 2016でRichard Gingras(リチャード・ギングラス)氏が明らかにしました。
この記事では、昨日催されたGoogle Dance TokyoでGoogleのGary Illyes(ゲイリー・イェーシュ)氏から僕が直接得た情報も交えながら、リアルタイムインデックスがどういうものなのかについて説明します。
リアルタイムインデックス用のAPI
リアルタイムインデックスでは、スポーツの試合や賞の発表式、選挙など刻々と状況が移り変わる出来事の情報を間髪を入れずに検索で入手することが可能になります。
ギングラス氏は次のように説明しています。
コンテンツがクロール、インデックスされるのを待つのではなく、パブリッシャーはコンテンツのリアルタイムインデックスを開始させるためにGoogleのインデックスAPIを利用することができる。
リアルタイムの結果にユーザーは検索でアクセスでき、発見とリーチをパブリッシャーは増やすことができる。
ゲイリーに聞いたところでは、APIを利用するにはプログラムを組む必要があるそうです。
XMLサイトマップのようにシンプルで、誰もが手軽に実装できるものではありません。
開発のスキルが求められます。
なおリアルタイムインデックスAPIを実装したとしても、Googlebotは依然としてページをクロールするとのことでした。
したがって、即座のクロールを誘発するのがAPIの働き(の一部)ということになります。
一般公開は当分先の話か
ギングラス氏は導入状況についても簡単に触れています。
(リアルタイムインデックスは)わくわくするような新しい分野で、まだ始まったばかりだ。今後数か月以内に試験運用を開始し、来年をかけてもっと多くのパブリッシャーに展開していくつもりだ。
ごく一部のパブリッシャー(おそらくニュースメディア)を対象にまずテストを始めるようです。
そして、(今年ではなく)来年中に対象サイトの数を増やしていくと言っています。
ギングラスがスライドのなかで見せたデモ画面では、Happening nowの見出しで、Sports Illustratedが発行したNFLのドラフトのニュースが掲載されています。
AMPマークが見えるので、ひょっとするとAMP対応が必須なのかなとも僕は疑っています。
ゲイリーによると、リアルタイムインデックスは大きな取り組みの一部だとのことでした。
まだ初期段階だとも言い、これはギングラスの発言と一致しています。
今のところは限られたパブリッシャーだけでテストしていますが、最終的にはだれもが利用できるようにするつもりだそうです。
とはいえ、ギングラス氏とゲイリーの話から推測するに、正式な公開はまだまだ先の話のように思えます。
リアルタイムインデックスは発表されたばかりの新しい仕組みで、僕が現在わかっているのはこれくらいです。
進展があればアナウンスするとのことなので、新しい情報が出てきたらお伝えします。