代替手段があるとは言え、サイト/ウェブページの移転には301リダイレクトを使うのが、もっとも安全かつ確実な手段です。
また、サーチエンジンの評価が高いもののコンテンツが古くなってしまったページが持つパワーを、関連性の高い新しいページへ引き継がせるのにも、301リダイレクトは応用できます。
これは、301リダイレクトが転送元が持つ履歴や被リンクの情報などを、転送先にすべて受け渡す仕組みに起因しますが、ある一定の条件下では「アンカーテキストの効力」は渡さないようだという観測結果を、blogstorm.comのPATRICK ALTOFT氏が伝えています。
ある一定の条件とは、「個別ページをホームページにリダイレクト」した場合です。
たとえば、www.example.com/301redirect.htmlというページを、www.example.comに転送したときです。
www.example.com/301redirect.htmlが、「301リダイレクト」というキーワードのアンカーテキストで被リンクを集めていて、「301リダイレクト」で上位表示できていたとします。
www.example.com/301redirect.htmlをホームページのwww.example.comに301でリダイレクトした場合、今までならリダイレクト先のwww.example.comが代わりに、上位表示されていました。
301リダイレクトの振る舞いから考えて、当然のことです。
ところが、PATRICK ALTOFT氏が複数のサイトで確認したところ、ホームページへのリダイレクトでは、アンカーテキストの力が渡っていないようなのです(PageRankは、おそらく渡っていると考えられる)。
Googleの視点に立ってみると、存在しなくなったページの代わりだからと言って、そのページが集めた被リンク評価をもとに、関係性に乏しいページを上位表示するのは不合理だろうと、PATRICK ALTOFTは意見を述べています。
Googlebombs対応のアルゴリズムに似たような、301がアンカーテキストを渡すのを防ぐようなフィルタがあるのかもしれないとも、疑っています。
古いドメインを利用した301リダイレクトもそうですが、ランキングを操作するための本来の目的とは離れた301リダイレクトの使用には、Googleは目を光らせているとしても不思議はありませんね。