おとといの「301リダイレクトでPageRankが失われる」と昨日の「Google のクロール頻度に影響する3つの要因」に続いて、Matt Cutts(マット・カッツ)氏がインタビューで発言したコメントを解説します(2、3週間はこのインタービュー解説でブログ更新できそうなくらい数多くの情報を提供している)。
今日はアフィリエイトリンクの取り扱いに対する次のやり取りをピックアップします。
Eric Enge: If Googlebot sees an affiliate link out there, does it treat that link as an endorsement or an ad?
Matt Cutts: Typically, we want to handle those sorts of links appropriately. A lot of the time, that means that the link is essentially driving people for money, so we usually would not count those as an endorsement.
エリック・エンゲ: Googlebotがアフィリエイトリンクを見つけたら、それらを認められたリンクとして扱うのかそれとも広告として取り扱うのか?
マット・カッツ: 一般的に言って、僕たちはそういったリンクを適切に処理したいと思ってる。アフィリエイトというのは本質的に大半はお金目的で人々を送り込むものだから、アフィリエイトリンクを認められたものとしては普通は評価しないだろう。
アフィリエイトリンクはサイト運営者が収益を得るために張る場合が多く、リンク先のサイトが役立つサイトだとして自発的に張るわけではないケースがほとんどでしょう。
「自発的」には自発的もしれませんが、それは「有益なサイトだからぜひ見てほしい」という意志ではなく「このアフィリエイトリンクを踏んで成約したら僕が儲かるからぜひクリックしてほしい」という意志が込められていますよね。
Google PageRankの「リンクを支持票とみなす」という趣旨から外れています。
すなわちアフィリエイトリンクは、PageRankを渡さないつまり有効なリンクとしてみなしてもらえないということになります。
被リンクを集めるためにアフィリエイトプログラムを利用しているサイトも多いはずです。
しかし、もしアフィリエイトリンクが無視されているとしたら検索順位を上げるという目的は達成できていないかもしれません。
アフィリエイトのリンクだということをどうやって判断するかですが、有名どころのアフィリエイトサービスは認識できているでしょうね。
アフィリエイトを多少なりともやっていれば、僕たち人間でもアフィリエイトリンクかどうかを簡単に見分けられます。
「このサイトの紹介でこれを買おうかと思ったけど、アフィリリンクだからいまいち信用できないな。やめておこう」と思ったことはありませんか?
ただ「アフィリエイトリンクを評価しないようにしたい」というだけであって「確実に評価していない」ということでもなさそうな気がします。
Googleがよくやるウェブマスターの扇動にも聞こえます。
いずれにせよ、アフィリエイトのリンクは検索順位を上げるのに効果がない可能性があるということは(少なくとも僕にとっては)初めて知ったことです。
なお今日の記事は「アフィリエイトリンクはランキングを上昇させるリンクとしては評価されない」ということであって、「アフィリエイトリンクを張るとランキングが下がる」ということではありません。
誤解のないようにお願いします。
(とはいえ、アフィリエイトリンクばかりの中身のないサイトは嫌われます。)