2019年7月からは、ユーザー体験を損ねる、Better Ads Standards違反の広告が世界中でブロックされる

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Better Ads Standards に準拠していない迷惑広告を非表示にする機能を米国とカナダ、ヨーロッパで Chrome が 現在実装しています。
この機能を、2019 年 7 月 9 日に全世界で有効にすることを Google はアナウンスしました。

Better Ads Standards 基準を満たさない広告をブロック

Better Ads Standards とは、Coalition for Better Ads という団体が定めた、より良い広告の基準です。
ウェブサイトの閲覧中にユーザー体験を妨げる広告を定義し、そうした広告を掲載しないウェブサイトの普及促進を目的としています。

「Better Ads Standards」日本語訳を Web担当者Forum が公開しています。
ユーザーが嫌うオンライン広告12種の詳細がどういったものかを日本語で知りたい方はそちらを参照してください。

Better Ads Standards に準拠していない広告を Chrome でブロックすることを Google は 2017 年 6 月に決定し、同年 12 月には 2018 年 2 月 15 日からの実施を通達していました。

米国とカナダ、ヨーロッパが、Chrome の現在は広告ブロック対象です。
対象地域が広がり、すべての国が対象になります。
もちろん、日本を含みます。

開始日は 2019 年 7 月 9 日です。
この日から、Better Ads Standards に従っていない広告を掲載する世界中のサイトは、サイト全体で広告が非表示になります。

広告に関する問題レポートで広告に問題があるかどうかをチェック

「広告がブロックされる」と聞くと、不安に感じてしまうかもしれません。
しかしながら、Google によれば、実際に影響を受けてているサイトはそう多くはないようです。

2019 年 1 月の時点では、Better Ads Standards に違反しているといったん判定されたサイトの 3 分の 2 は現在は問題を解消しているとのことです。
また、これまでに数百万サイトを調査したものの、広告がフィルタされたサイトは 1 % 未満だそうです。

そうは言えど、絶対に安心ということではもちろんありません。

広告に関する問題レポート」では、Better Ads Standards に違反している広告を掲載しているかどうかを知ることができます。

日本のサイト(米国・カナダ・ヨーロッパ以外のサイト)は、レポートのステータスが現在は「未審査」になっていますが、審査後のステータスがいずれ表示されるでしょう

広告に関する問題レポート、未審査

広告に関する問題レポートの詳細はヘルプ記事で参照できます。

良質なコンテンツを提供していたとしても、ユーザーに不快感を与えるサイトは嫌われます。
不快な広告を掲載するサイトが増えれば増えるほど、広告が嫌悪されていきます。
広告収入が重要だからこそ、広告も良質なものを提供しなければなりません。
Better Ads Standards の中身を十分に理解したうえで、広告を掲載しましょう。