[レベル: 上級]
求人情報を提供する検索結果を Google はテストしているようです。
構造化データでマークアップされた求人ページが、検索結果の中の専用のボックスに表示されます。
検索結果での求人・採用のリスト
Dan Shure(ダン・シュア)氏が、求人・採用の情報をリスト化した Google の検索結果に遭遇しました。
状況を Twitter で共有しています。
WOW look out job listing sites, Google appears to be positioning to eat up that real estate also (cc @dr_pete) pic.twitter.com/g56KxnJCA7
— Dan Shure (@dan_shure) 2017年4月28日
また、詳しい内容をシュア氏は動画に収めています(今どき Flash で再生するサイト😥)。
この動画から、スクリーンショットをいくつか抜き出してみます。
求人専用の検索結果
こちらは「job online」(オンラインの仕事)の検索結果です。
AdWords広告の下に、「Jobs」というラベルで求人情報が掲載されたボックスが出ています(2つ見えますが、3つの求人情報が掲載される)。
業種や公開時期、雇用形態などの各種条件による絞り込みができるようです。
ボックスの下部にある「100+ more jobs」をクリックすると別ページに移動し、さらに多くの求人情報を閲覧することができます。
リスト中の求人を選択すると、右側にはその詳細が表示されます。
イメージとしては、ローカル検索結果のローカルパックに近いですかね。
3つのレストランが掲載されたローカルパックが通常の検索結果に表示されて、さらに表示させると、クエリに関連したレストランがズラっと載ったページへ移動しますね。
今見ているのは Google の検索結果ですが、その求人情報のもとになっているページへアクセスすることもできます。
これは求人リストに含まれていた、 Glassdoor という求人・転職サイトの1ページです。
JobPosting の構造化データでマークアップ
Google の “Job Box(ジョブ ボックス)”に掲載されるためには、構造化データがほぼ間違いなく必要だと思われます。
仕事向けの構造化データを Google が試験的に運用している(か、もしくは予定している)ようだという情報を、僕のブログを毎日くまなくしっかり読んでくれている読者なら、覚えていることでしょう。
かなり高い確率で、この構造化データがジョブ ボックスの条件になっているはずです。
先ほど例として見せた Glassdoor の求人ページには、http://schema.org/JobPosting の構造化データがしっかりとマークアップされています。
パイロットプログラムの参加サイトとして、Glassdoor は、JobPosting の構造化データを設定しジョブ ボックスに掲載されたのでしょう。
Google からはお決まりのコメント
詳細を尋ねた Search Engine Land による問い合わせに対して、Google は次のようなコメントを返してきたとのことです。
while we don’t have any news to announce at this time, we’re always looking for new ways to improve the Search experience for our users, whether they’re looking for movies to see, recipes to make, or job opportunities.
今の時点でお伝えできることはありません。見たい映画であろうが、作りたい料理であろうが、仕事探しであろうが、ユーザーのための検索体験を向上させる新しい方法を私たちは常に探しています。
お決まりのコメントですね。(笑)
チャンス!でも不安もあり?
求人や転職の情報を扱っているサイトにとっては、公開が待たれる機能です。
Google 検索で専用のエリアにあなたのサイトからの求人ページを掲載することができます。
検索での露出を増やすチャンスです。
と、同時に不安を感じる人もいるかもしれません。
Google による求人情報の独自利用です。
構造化データによって求人情報を取得した Google は独自のサービス/プロダクトに利用するかもしれません。
あなたのサイトにトラフィックを送ることなく、Google のサービス/プロダクトのなかだけで仕事探しができるような仕組みを公開する可能性がゼロとは言えません。