[レベル: 中級]
概して言えば、パンダ(アップデート)に対応するためにコンテンツを削除することは勧めない。それよりも質が高いコンテンツをもっと追加しほうがいい。
GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリーズ)氏はTwitterで、「パンダからのリカバリにはページを削除する」という意味を含むフォロワーのツイートに対してこのように返信しました。
@jenstar We don't recommend removing content in general for Panda, rather add more highQ stuff @shendison
— Gary Illyes (@methode) 2015, 10月 7
薄っぺらいコンテンツは厚みをもたせる
また、別のフォロワーからのこのツイートに関連する問いには次のように答えています。
[フォロワー] だけど、薄っぺらいコンテンツだらけのサイトはどうなんですか? たとえば(回答がない)空っぽのページが1,000ページあるフォーラムは?
[イリーズ氏] 薄っぺらいコンテンツはもっと厚みを持たせる。そして高品質コンテンツをもっとたくさん追加するんだ。
@Marie_Haynes Thin content: make it better, make it … thick, and ADD more highQ stuff. @jenstar @shendison
— Gary Illyes (@methode) 2015, 10月 7
イリーズ氏が本当に言いたいこと
紹介したツイートだけを見ると、記事タイトルに付けたように「パンダからの回復には低品質コンテンツ削除ではなく高品質コンテンツ追加をすべき」とイリーズ氏が推奨したと結論付けてしまいます。
が、イリーズ氏は複数のユーザーと、微妙に違った内容について入り乱れてやりとりを繰り返しています。
最終的に次のように言い出しました。
Twitterはこういう議論をするにはいい場所じゃない。いいところだけを抜き出す人がたくさん出てきそうだ。切り抜く部分に気を付けないと。
@Marie_Haynes twitter is not the right medium for this discussion. we see way too many people cut the good. Careful what you trim #defcon1
— Gary Illyes (@methode) 2015, 10月 8
結局、イリーズ氏が言いたいのは次のことです。
ユーザーの役に立つ素晴らしいコンテンツを作る
だから、「コンテンツをむやみに削除するのではなく改善すべき」だというのです。
パンダアップデートからの2つの回復方法
パンダアップデート(に限らず、質が低いコンテンツがサイト内にたくさんある場合)の対処策には大きく分けて2つのやり方があります。
- コンテンツ品質を高める
- 低品質コンテンツを削除する
コンテンツ品質を高める
イリーズ氏が推奨する方法です。
改善の余地があるなら、質が高まるように修正します。
コンテンツの追加、記事の書き直し、図やグラフの追加、わかりやすいように体裁を整える、余計な要素を削除するなどさまざまなアクションが含まれます。
これが理想でしょう。
似たようなコンテンツが複数ある状況では1つに統合することも検討します。
低品質コンテンツを削除する
改善の余地がまったく残されていない、箸にも棒にもかからないどうしようもないコンテンツなら削除が適切です。
たとえば、ユーザーの役に立つことが目的ではなく“SEO対策”が目的で量産した中身のないページ群です。
ユーザーのことを考えて作ったわけではないから直しようがないのです。
こうしたページを1,000以上、一度に削除して順位回復した複数の例を僕は知っています。
noindexとの併用
合わせ技として、noindex robots meta タグとの併用があります。
「質を高めることは可能だけれど、時間がかかり今すぐには改善できない」というときには、一時的にnoindexにしておく方法がとれます。
高品質コンテンツに生まれ変わったと確信できたら、noindexを外して再びインデックスさせます。
ほかにはUGC系で、回答が付かないフォーラムやレビューの書き込みがないレビューサイトは一定数の投稿があるまではnoindexにしておき、5つ以上の投稿がたまったらnoindexを自動的に外すなんていう手段もとれます。
回答がない空白ページをGoogleは無視するとイリーズ氏は言っていましたが、投稿がゼロのページはnoindexにしたほうが安心でしょう。
SEO的にもよくないし、何よりも検索からやってきたユーザーをがっかりさせてしまいます。
ということで、この記事で伝えたいことの結論です。
- 可能な限り、低品質コンテンツを高品質コンテンツに改善する
- 改善の余地がまったくない低品質コンテンツは削除する