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Googleがモバイル検索で提供しているApp Indexingは、急速に、確実に普及しているようです。
普及を示す具体的なデータが明らかになりました。
Now on Tapの公開もあり、App Indexingが適用される場面が今後さらに増えていきそうです。
1,000億のアプリコンテンツをインデックス、40%の検索結果がディープリンクを返す
検索可能なアプリ内コンテンツのリンクをGoogleは現在1,000億以上インデックスしている。
Androidでの検索の40%がApp Indexingのディープリンクを返している。
App Indexingの現状について、米Googleの検索部門副社長であるAmit Singhal(アミット・シンガル)氏は、米カリフォルニア州のハーフムーンベイで開催されたCode/Mobileカンファレンスでこのように発言したとのことです。
同様に、Googleの新CEO、Sundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏も持株会社Alpabetの第3四半期の業績発表で、40%の検索結果がApp Indexingを返していることに言及しています。
シンガル氏とピチャイの発言からわかるように、App Indexingはモバイル検索に着実に浸透してきています。
Googleの思惑どおりでしょうか。
iOSにもApp Indexingが正式対応したことで、急速な普及を示す数字が今後はもっと出てきそうです。
さらに、アプリだけのApp Indexingが公開されれば、App Indexingを含んだ検索結果が一層増加することも容易に想像できます。
Now on TapでのApp Indexing
App Indexingが登場する場面は、もはやモバイル検索だけにとどまりません。
新バージョンのAndroid 6.0 Marshmallowがリリースされ、Now on Tapがついに利用可能になりました。
先週参加したTC Summit 2015では、Google NowのプロダクトマネージャのFred Brewin(フレッド・ブレウィン)氏が、「検索の未来」と題して、利用可能になったばかりの Now on Tap がどのように働くかをデモで実演しました。
そのとき使っているアプリのコンテンツによって、適切なアプリを提案してくるNow on Tapに僕は軽い衝撃を受けました。
Marshmallowにアップデートした人はNow on Tapを自分で体験できます。
UIを英語に変えるか、英語だけのコンテンツを見ていれば使えるはずです。
(僕のように)Marshmallowになっていなければ、Now on Tapが動いている様子をCNETが動画で公開しているので見てください。
Now on Tapでアプリを表示させるには、現状ではApp Indexingの実装が必須です。
App Indexing構成していないアプリは、Now on Tapには候補としてサジェストされません。
Now on Tapはまだ英語だけでの提供で、加えて、どこまで一般ユーザーが使いこなせるかという気がかりな点はあります。
しかし、もしNow on Tapが、当たり前のように使われる機能になったとしたら、App Indexingを実装すべき理由がまた1つ増えるでしょう。
著者情報の件もあるのであまり強くプッシュはできないのですが、App Indexingは今もっとも注目すべきGoogleのテクノロジーの1つで、できれば取り組みたいと僕は感じています。
少なくとも動向だけは注意深く監視しておくことを強く推奨します。
※記事公開時、「Googleがインデックスしたアプリコンテンツは100億」となっていました。
正しくは「1,000億」です。
読者さまのご指摘により訂正いたしました。