[レベル: 上級]
Googleには少なくとも2種類のインデックスが存在しているようです。
1つは「プライマリ インデックス」で、もう1つは「ファスト トラック インデックス」です。
プライマリ インデックスは、通常の正規のインデックスです。
URLはインデックスに正式に登録され検索結果に出続けます。
一方、ファスト トラック インデックスはより速くインデックスされますが、その後もずっと検索結果に出るとは限りません。
永続性がない、いわば”即席”のインデックスです。
Fetch as Googleでインデックス送信したURLが検索結果から消えてしまうのはなぜ?
英語版のオフィスアワーで次のような趣旨の質問が出ました。
17個のURLをFetch as Googleで送信した。それらのURLはサイトマップにも記述している。
17個のうち9個はインデックスにとどまっていたのだが、8個くらいはインデックスされたものの1週間かそのくらいでインデックスから消えてしまった。
これは普通にありうることなのか? 説明できるか?
Fetch as Googleでインデックス送信したページが、いったんはインデックスされて検索結果に出るのですが、しばらくするとインデックスから消えてしまうというのです。
しかもすべてではなく、一部のURLです。
どうしてこんな状況が発生するのでしょうか?
GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏は、このように説明しました。
そういったことは、たしかに起こりうる。
インデックス送信するツールは本質的に、インデックスの速度を通常よりも速める方法だが、インデックスにとどまることは意味していない。
一方において、私たちが通常インデックスする、いわば”primary indexing mode(プライマリ インデックス モード)”にそうしたURLが切り替わるということもありうる。
即座のインデックスが、その後すぐにプライマリ インデックスに登録されたり、プライマリ インデックスへの登録と重なったりしていれば、インデックスから消滅する状態を見ることはないだろう。
しかし”fast track indexing(ファスト トラック インデックス)”みたいなものにまずインデックスされたあとのステップとして、通常のインデックスに登録されるURLの方が多くなることがときどきある。
そうしたことはたしかに発生する。
通常は、そのページに何か問題があるということではない。通常のインデックスにまだ登録できていないだけであって、次のプロセス(通常インデックス)に移行するまでに、時間が多少かかるというだけのことだ。
プライマリ インデックス と ファスト トラック インデックス
正式な用語ではなさそうですが、プライマリ インデックス (Primary Indexing) と ファスト トラック インデックス (Fast Track Indexing) という呼び方で、ミューラー氏は説明しました。
- プライマリ インデックス ―― 通常のインデックス。正式にURLが登録され、検索結果に出続ける。インデックスまでに時間がかかることがある。
- ファスト トラック インデックス ―― インデックス速度が速く、すぐに検索結果に出る。永続的なインデックスではない。
プライマリ インデックスとファスト トラック インデックスの間にタイムラグがなければ、検索結果から消える現象は起きません。
ところがタイムラグが発生すると、いったんインデックスされたはずのURLが一時的に消えてしまうことがありうるのです。
インデックスされたのにすぐ消滅した、こうした現象を体験したことがある人も多いでしょう。
通常は、悪い問題を抱えているわけではないとのことです。
Googleのインデックスシステムの仕様です。
知っておくと、無用な心配をする必要がなくなりますね。
P.S.
コンテンツの質が低いページは、インデックスされても消えることがあります。
これは、”低品質”という問題によってプライマリ インデックスからドロップしたのかもしれません。
改善が必要です。