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スマートフォン用のGooglebot-Mobileクローラを導入したことを、Googleは公式発表しました。
日本版のウェブマスター向け公式ブログでもすでにアナウンスが出ています。
iPhoneを偽装したGooglebot-Mobileは以前からも観測されていましたが、ついに正式に導入されました。
Googlebot-Mobileが使用する主なユーザーエージェントは次のようになります。
▼ 従来型携帯電話版 Googlebot-Mobile
- SAMSUNG-SGH-E250/1.0 Profile/MIDP-2.0 Configuration/CLDC-1.1 UP.Browser/6.2.3.3.c.1.101 (GUI) MMP/2.0 (compatible; Googlebot-Mobile/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
- DoCoMo/2.0 N905i(c100;TB;W24H16) (compatible; Googlebot-Mobile/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
▼ スマートフォン版 Googlebot-Mobile
- Mozilla/5.0 (iPhone; U; CPU iPhone OS 4_1 like Mac OS X; en-us) AppleWebKit/532.9 (KHTML, like Gecko) Version/4.0.5 Mobile/8B117 Safari/6531.22.7 (compatible; Googlebot-Mobile/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
サーバーのログを調べてみたところ、確かに確認できました。
1週間で350ほどが記録されていたので、それなりの頻度でアクセスしているようですね。
スマートフォン版Googlebot-Mobileを導入した目的は、スマートフォンユーザーが増えてきたことにともなってスマートフォンユーザーのための検索サービスを改善するためです。
新しく導入された機能として“Skip Redirect for Smartphone-Optimized Pages”(スマートフォン用ページのリダイレクトスキップ)があります。
スマートフォンからのアクセスがあったときにスマートフォン用のページにリダイレクトする場合、検索結果ページから直接スマートフォン用ページに送ります。
リダイレクトを介さないため、そのページにアクセスするまでの時間を縮めることができます。
「平均0.5〜1秒の遅延を短縮」とあり、もし比べたとしたら1秒というのは速くなっていることが体感的にも分かる数字のように思えます。
ユーザー側の立場からすると喜ばしいことです。
管理者側における注意点として挙げられるのが、Googlebot-Mobileの扱い方です。
日本版ブログでの説明を引用します。
Googlebot-Mobile が使用するすべてのユーザーエージェントは特定の機種を指すものとなっていますので、Googlebot-Mobile を特別扱いせず、フィーチャーフォンの Googlebot-Mobile はフィーチャーフォンとして、スマートフォンの Googlebot-Mobile はスマートフォンとして扱ってください。過去のブログポスト で述べたガイドラインは、スマートフォンに関する記述を除いては有効です。Googlebot-Mobile が従来型の携帯電話のユーザーエージェントしか使用しないという前提に基づいて、Googlebot-Mobile を特別に扱っているサイトがあるかもしれませんが、この機会に Googlebot-Mobile に対する方針の見直しをおすすめいたします。
Googlebotだからといって特別扱いしてはいけません。
従来の携帯電話であろうがスマートフォンであろうが、ユーザーとGooglebot-Mobileには同じコンテンツを見せます。
異なるコンテンツを見せるとクローキングとして判断されてしまうことがあるので十分に気を付けてください。
導入直後ということもあり、疑問点が出てくるかもしれません。
Googleヘルプフォーラムで質問を募集しています。
英語版ではなく日本語版のヘルプフォーラムです。
日本のGoogle社員の方に直接回答してもらえるのは嬉しいことです。
スマートフォン用のページを提供しているサイトやこれから導入するサイトの管理者はこの機会にいろいろ質問してみましょう。
質問の募集期間は「12月16日~12月22日」までです。