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モバイル(スマートフォン)専用のインデックスの開発をGoogleは依然として続けているようです。
モバイル専用のインデックスの開発に取り組んでいることを、GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イェーシュ)氏は2015年3月のSMX Westで明らかにしていました。
その後、導入状況に関して情報提供がGoogle社員から何度かあったものの、しばらくの間は話題になることはありませんでした。
密かに導入したかあるいは断念したのかとも疑っていたのですが、豪シドニーで先日開催されたSearch Marketing Summit 2016で、まだ開発に取り組んでいることをIllyes氏が明らかにしたと、The SEM Postが報じています。
2つの問題点
PCでの検索が大半だったころはモバイル専用のインデックスを作ることに意味があるようには思えませんでした。
しかしモバイルからの検索が世界規模で半分を超える現状では、モバイル専用インデックスは意味を持ちます。
そこでモバイル専用インデックスの開発にGoogleは取り組み始めたわけですが、実現するには乗り越えなければならない障壁があるようです。
モバイル用インデックスに変換する際に、ランキングに影響する情報の喪失が発生してしまうとIllyes氏は説明しています。
大事な情報が失われることによって適切な評価が難しくなり、PC検索でのランキングとモバイル検索の結果に開きが生じてしまうことがあるそうです。
主に2種類の情報の喪失が大きな問題になっているとのことです。
リンク
モバイル向けページはPC向けページほどにはリンクが張られません。
これが原因で、モバイル向けページは対応するPC向けページよりもリンクの数が少ない傾向にあります。
リンクは大切なランキング要因のため、結果として、PCの検索結果とモバイルの検索結果に差異が出てきてしまいます。
コンテンツ
モバイル向けページでは、PC向けページよりもコンテンツが少なかったり、PC向けページには存在するコンテンツが省略されたりしていることがよくあります。
またPC向けでは1ページだったのものが、モバイル向けでは複数のページにわたって分割されていることも珍しくありません。
分割された1つだけでは、適切に対応付けできなくなります。
モバイル向けページにおけるこうしたコンテンツの減少・省略がやはりランキングに大きく影響してしまうことがあるようです。
とはいえ、モバイル検索からやってきたユーザーが、PC向けページにあるはずの情報をモバイル向けページで見つけられないのでは苛立たしく感じさせてしまうでしょう。
こうした克服が簡単ではない厄介な問題もあって、モバイル専用インデックスの完成までの道のりはまだ遠いようです。
モバイル専用インデックスとはいえ、対応するPC向けページのランキングシグナルを完全に無視することはできないのでしょう。